チューケンパー[★★]
[初出誌] 『チューケンパー』、「小学六年生」1976年10月号、10頁、70コマ
[単行本] 『チューケンパー』、「てんとう虫コミックス ドラえもんプラス第4巻」2006年1月25日 初版第1刷発行、10頁、74コマ
[大全集] 『チューケンパー』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 4」2009年12月30日 初版第1刷発行、10頁、74コマ
【初出誌vs.大全集】
「ガ…」コマ挿入[539(2)]
「もっと、なにか役に立ちたいって?そうあせるなよ」、「ハア ハア」コマ挿入[540(8)]
「いやーっ」コマ挿入[541(3)]
「ああ……」が「ああっ」に変更[541(6)]
「院461」コマ挿入[541(7)]
[梗概] のび太がしずちゃんのあまり興味のない番組について、「PERA PERA PERA」と握り拳を振りながら、興奮してしゃべっているところへ、スネ夫がしずちゃんを呼びにやってきた。スネ夫が一万倍の顕微鏡を買ったから、カビとか花粉とか、見にこないかと誘いをかけると、しずちゃんは喜んでついて行ってしまった。
気分が悪かったので、帰りに、のび太が思い切って石を蹴ると、ジャイアンに「カツン」と当たり、ジャイアンが怒って、蹴り返した石が「ガツン」とのび太を直撃している。
家に帰ってドラえもんに相談すると、冷たい返事で、のび太は思わず「ぼくのためだけを思い、そんな友だちが欲しいなあ」とつぶやいた。すると、ドラえもんは『チューケンパー』というロボットを出してくれた。そのロボットは「りくつぬきできみだけの忠実な友だちになってくれる」ひみつ道具である。
この忠犬ロボットをのび太の方に向けてスイッチを押すと、忠実なロボットになるが、しかし、きみのためにならないとドラえもんは説教した。すると、ロボットは「ワオ ワオ ワオ」とほええて、ドラえもんを部屋の外へ追い出してしまった。
このロボットは何か役立ちたいと、のび太の周りを回り、のび太が昼寝を始めると、押し入れから布団を出して、畳の上に引いてくれた。ママから真っ昼間から、昼寝とはなんですかと叱られると、このロボットがほえながら、ママのスカートにかみついている。
スネ夫が池でプランクトンを採集していて、質問してものび太に十分説明しないと、このロボットが「ガ…」とうなり出した。のび太が顕微鏡を見たいなあとつぶやくと、このロボットはどこからかその顕微鏡を持ってきた。
このロボットはあまりにものび太の気持ちをストレートに読みとってくれるので、気味が悪くなってきた。のび太がでしゃばったり、つけ回すのはやめて欲しいと頼んでも、そのロボットには全然効果がなかった。
疲れて「フーフー ハーハー」と言いながら、休んでいると、目の前をしずちゃんが歩いていった。憧れの目でしずちゃんを眺めると、ロボットはしずちゃんをくわえて、「ズル ズル」と引きずってきた。
しずちゃんから「ひどい!! のび太さんなんて、もう顔も見たくないわっ」と泣いて訴えられたので、のび太が「死にたくなった!!」と叫んだ。すると、このロボットは縄を持ってのび太を追い掛け出した。
[S0467・B0407・067610]