未来図書券[★★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『未来図書券』(301)は珍しい未来の本を取り寄せ、字ではなく映像とナレーションで見たり、聞いたりすることができる。
【使用目的】 ドラえもんはめずらしい未来の本を取り寄せたら、字を読まなくてすむので、のび太に「未来図書券」で宇宙の開拓者たちや『目で見る日本の歴史』(399)を取り寄せて、紹介した。張り合いのないやつというさんさんたる結果に終わってしまった。
【使用結果】 ドカンのある広場で、スネ夫はジャイアンにフニャコフニャオの、『宇宙剣士バイロン』の最終回を見せていた。『ハラハラコミック』は現在十一月号が出たばかりであったが、最終回は十二月号に出る作品であった。
スネ夫がゲラ刷りを手に入れたため、ジャイアンが読むことができた。のび太は当然見せてもらえなかったので、「未来図書券」を使って「ハラ ハラ ドキ ドキ ワク ワク」と読むことができた。
のび太は「ハラハラコミック」の新年号から連載の始まる『時空パトロール7』を読み終えることができた。スネ夫たちをうらやましがせるため、ただ見せるだけじゃつまんないと思って、そっくり描き写して見せることにした。
これを見せると、ジャイアンだけでなくスネ夫もおもしろいと感動し、ジャイアンからは、「ひょっとしてのび太は天才じゃないの。この原稿しばらくおれにかせ」と言われた。
ジャイ子がこのマンガを見ると、「すごい!! プロなみのアイディアだわ!! 絵はひどいけど。しりあいの雑誌社にみてもらう」となった。雑誌社の編集者が野比家にやってきて、「時空パトロール7をぜひうちの「コミックドキドキ」に連載させてください。
十二月号から。絵はほかのまんが家さんに、かきなおしてもらいます。先生は原作者ということで…。けっ作です! 大ヒットまちがいなし!! 新年号の原稿もよろしく」と帰っていった。
ドラえもんから「な、な、なんてことを…!! このあと、つづきをどうやってかいていくつもり?」と詰問されると、「毎月次のハラハラコミックをとりよせる」というのがのび太の返事であった。
しかし、「未来図書券」で二月号を取り寄せても、「時空パトロール7」は掲載されていなかった。
ドラえもんから「フニャコ先生の第一回ができる前に、きみのがでたんだよ。フニャコ先生が盗作したということに…」と指摘されたので、のび太とドラえもんは「タイムマシン」で、のび太の描いたマンガを、人に見せる前に取り返すことにした。
幸いドカンのある広場で、ジャイアンとスネ夫に見せようとする直前に取り上げることができた。
くずかごに「バサ バサ」と捨てると、フニャコ先生が「おーい。マンガを落とした人、まってくれー!! 新連載のアイディアにこまっていたんだよ。この原作かかせてよ」と懇願された。
のび太は「だからそれは、もともと先生の…」と冷や汗を垂らして応対していた。それを見て、ドラえもんは「なんだかややこしくなったなあ…」と嘆いていた。
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