身代わりマイク[★★]

【道具解説】 ひみつ道具の『身代わりマイク』についている矢印を向けてしゃべると、向けられた相手が代わりにしゃべることになる。しゃべる内容はもちろんマイクを持っている人による。

 

【使用目的】 ジャイ子がとなり町の茂手もて夫に恋をしたので、心配で心配でたまらないジャイアンはドラえもんに力を貸してもらおうとしていた。そこで、ドラえもんは「身代わりマイク」を出している。

 

【使用結果】 もて夫は部屋で勉強をし、お母さんが庭で水をまいていた。ドラえもんは「身代わりマイク」を使って、「もて夫、もて夫。いいお天気だよ。公園にいくといいよ」、「公園なんか、いきたくないよ」、「いきたくなくても、いきな」、「そんなむちゃな…」となった。

 

  すると、ジャイアンがマイクを奪って、「おまえ、かあちゃんのいうことが、きけないのかよ!」と怒鳴ったので、もて夫は飛びだして、公園の中の島の時計塔あたりにいってもらうことにした。

 

 ジャイアンはジャイ子にすぐ公園に行くように頼んだけれども、「なんで、わたしが公園なんかへ?」「きっとしあわせがまってるよ」、「かきかけのマンガをしあげたいのよ」、「そんなこといわないで。なあ、ジャイ子…」という会話が続いた。

 

 もて夫が公園に行く時、次から次へと女の子から声がかかった。ドラえもんが「じゃまだから、あっちいけ。シッ、シッ」と、最後には、「ウ~ワンワン」と吠えて女の子を追っ払っている。やっとその気になってくれたジャイ子が公園に行くと、もて夫がすでに時計塔のところにきていた。

 

  のび太がマイクを借り、「アー、アー、ただいま、マイクのテスト中」とよけいなことを言ってしまった。矢印がちがっていて、もて夫が「あたし、ジャイ子っての、よろしく」となり大慌てで、矢印を変えて、「あたしあんたがすきなのよ。ともだちになってくんない? あっにげちゃだめだよっ」とシッチャカメッチャカになってしまった。

 

 うまくいかなかったので、ジャイアンから「ぶちこわしに、しやがって!!」と追いかけられ、ジャイアンの家までやってきた。

 

  もて夫が「もち主の住所はここだ。これ、落としていったでしょ。マンガがかいてあったけど、うまいわねえ。ぼくもマンガ好きでかいてるんだよ」とジャイ子との会話が弾み、「ふたりで同人雑誌をださない? これから、相談しよう」と楽しげに出掛けるふたりを見て、ジャイアンもドラえもんものび太も感動し、涙を流していた。

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