いやなお客の帰し方[★★★]
[初出誌] 『招かれざる客』、「小学六年生」1974年1月号、10頁、67コマ
[単行本] 『いやなお客の帰し方』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第11巻」1976年7月25日 初版第1刷発行、10頁、71コマ
[大全集] 『いやなお客の帰し方』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 1」2009年7月29日 初版第1刷発行、10頁、71コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『招かれざる客』が『いやなお客の帰し方』に変更
「もどらせない」コマ挿入[746(7)]
「それがどうしたんだよ」削除[747(5)]
「それがどうしたんだよ」コマ挿入[747(6)]
「ものすごいいきおいで出たり入ったりしてる」コマ挿入[748(7)]
「ハアーハアー」、「もういやだ」コマ挿入[748(8)]
[梗概] のび太とドラえもんがお正月のため、「ゴロ ゴロ」とのんびり過ごしていると、突然、見知らぬ人が部屋に入ってきて、「若いもんがまっぴるまからゴロゴロして!! マラソンでもやってきなさい!!」と怒鳴りつけ、外に二人を追い出している。
その見知らぬ人はパパの会社の社長さんで、来客が多くて二、三日、野比家にやっかいになるといって押しかけてきたお客さんである。のび太の部屋を勝手に、昼寝の部屋と決め、いろんな用事を言いつけて、威張り散らすお客さんでもあった。
ドラえもんはいやなお客さんを追い出すため、ひみつ道具『ゴーホーム・オルゴール』を出している。
このオルゴールが『蛍の光』のメロディーに乗って、「コロロン コロロン」と鳴り出すと、社長さんは「ぜったいに帰らんぞ!!」とがんばり、ふとんにしがみついちゃった。帰らないので、ボリュームを「ドン ドン」あげると、ママが「きゅうに実家へ帰りたくなって…。長い間おせわになりました」と言い出したので、オルゴールを止めることになった。
トイレに行きたいというので、ドラえもんはひみつ道具『こだまラッカー』をトイレのドアに「プシュー」と吹き付けた。だれも入っていなくても「トン トン」というこだまが帰ってくるので、社長さんは近くの公園のトイレに出掛けている。
社長さんが家に戻ってくることがないように、ドラえもんはひみつ道具『空間ひんまげテープ』をドアに貼り付けた。このテープを貼ると、空間がこんがらがって、ドアの表と表がつながるので、社長さんはものすごい勢いで出たり入ったりすることになった。そのため、疲れ切った社長さんはうんざりして帰ってしまった。
トイレの前でパパとママがドアを「トン トン」とノックすると、こだまが帰ってくるので、ドアの前で「ピョンコ ピョンコ」と飛び跳ねていた。そのかたわらで、ドラえもんが「ラッカーをはがすクスリは、これでもないあれでもない」とあせりにあせって、四次元ポケットを探っていた。
[S0155・A1103・067401]