ママを訪ねて三千キロ錠[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『ママを訪ねて三千キロ錠』を一粒飲むと、「ママをさがして三百メートル歩かないと会えなくなる」
【使用目的】 のび太はママに叱られてばかりいるので、ドラえもんからママがほんとに嫌いかどうか尋ねられた。のび太は「だいきらい!! あんなおこりんぼ」とはっきり答えたので、ドラえもんは「ママを訪ねて三千キロ錠」を出してくれた。
【使用結果】 のび太が「ママを訪ねて三千キロ錠」を一粒飲むと、ママが「のびちゃん」と探しにきても、電話が鳴りそちらへ、電話が終わって再度呼びにきても、家の改修屋さんがきたため、のび太に会うことができなかった。
こちらのほうからママを探していかない限り、のび太はママに絶対会うことができない。のび太がこちらからママを探しに行くと、なかなか会うことができず、三百メートルほど歩いて初めて会うことができた。
会うと前より厳しく、「ガミ ガミ ガミ」と叱られたので、二度と会いたくないと思い、この薬を「ガバ ガバ」と飲むと、一万粒全部飲んでしまったとドラえもんに指摘された。
一万粒飲んだため、三千キロ歩かないとママと会えなくなり、ドラえもんは「このままはなればなれで、もう一生会いないかも…」と心配し出した。のび太は「このせまい家にいっしょに住んでて、三千キロなんて。アハハ…」と笑い飛ばしていた。
しかし、心配になってきたので、ママを探していると、しずちゃんが遊びに誘いにきたが、「ちょっと今、それどころじゃない」と断っている。次に、ジャイアンたちが野球に誘いにくると、「だめだってのにわかんないのか!!」と怒鳴り散らしたので、でかい態度だといって、外に連れ出されてしまった。
広場へ行く途中、のび太がいつもと違って、「あ~ん、ママ~ママ~」と泣き続けるので、「はなしてやらあ」といって無事解放された。
家に帰っても、ママは見つかりません。ママは近くのお友だちに誘われて海外旅行の件を、その家でゆっくり相談することになった。のび太は家の中はもちろん、町中を「ママ~。ママ~」とドラえもんと一緒に探し回ったけれども、どうしても見つけることができなかった。
高い丘の上で夕陽を見ながら、ドラえもんに探した距離を尋ねるとまだ三キロということであった。「ママに会いたいよう」と大粒の涙を流しながら泣いていると、ドラえもんが『どこでもドア』で千五百キロ離れた所へ行って、帰ってくればよいというアイディアを出してくれた。
そのアイディアを実行して「どこでもドア」で戻ってくると、目の前のママに会うことができた。
[S12092・A21139・018003:299]
「ママを訪ねて三千キロ錠」は「母をたずねて三千里」のパロディ版である。