まあまあ棒[★★]

【道具解説】 ひみつ道具の『まあまあ棒』で、怒っている人の口を「まあまあ」と言いながらふさぐとピタリと怒りが鎮まる。

 

【使用目的】 今日ものび太は先生に、ジャイアンに、ママに怒られ、「こうしょっちゅうじゃたまんないよ」と言いながらふて寝を始め出したので、ドラえもんは「まあまあ棒」を出している。

 

【使用結果】 ドラえもんは「まあまあ棒」を出し、ママの耳元で、のび太がママのことを出目フグであると言っていると告げた。すると、ママが顔を真っ赤にして、のび太の胸ぐらをつかんだので、ドラえもんがママの口に「まあまあ棒」を当てると、「ま、いいわ」ということになった。

 

 ジャイアンに会ってこの道具を試そうとしたが、こわいのでUターンすると、「やいっ、なんで人の顔みてにげた」と殴りかかろうとしてきた。それで、「まあまあ棒」を口に「ピタ」と当てると、なんでもなかったかのようにさっていった。

 

  しずちゃんに会ったので、「いかりまくるジャイアンを、ピタッと静めてみせる」と言いながら、ついてきてもらった。

 

 ジャイアンが「おれはな、日ごろからおまえの目つきが気に入らなかったんだ」と凄んで、スネ夫の胸ぐらをつかんで殴ろうとしたので、「まあまあ棒」を口に当てた。静かになったジャイアンを見て、しずちゃんは「もうじゅう使いみたい。魔法使いみたい」と、手をたたいて称賛している。この光景を見て、スネ夫はのび太の「まあまあ棒」を奪っている。

 

 スネ夫がジャイアンに会うと、「べー」と思いっ切り舌を出したので、ジャイアンは顔を真っ赤にして、「ムガーッ」と腹を立てた。しかし、この棒を使うと、一瞬に、静かになり、次に、お尻を思いっきり蹴ったときも同様であった。

 

 この道具は本来、「いかりを静めるものではなくて、腹の中へのみこんで、がまんさせるもの」であるので。やたらにのみこませると、腹の中につもりつもったいかりが火山のように大爆発する。

 

  ジャイアンは「ウ~。プスッ プス」と爆発寸前の状態であったので、人家に被害が出ないように、そうっとそうっと、広場にドラえもんとのび太は誘導していた。

 

 スネ夫は紐にぶら下げた毛虫で、ジャイアンを怒らせようとしたので、ジャイアンは「ボガン」と大爆発を起こしてしまった。ドラえもんは「あのすさまじいエネルギーを、なんとか平和に利用できないものだろうか…?」と、口をあんぐり開けて、つぶやいていた。

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