ツーカー錠[★★]
[初出誌] 『ツーカー錠』、「小学五年生」1987年4月号、8頁、60コマ
[単行本] 『ツーカー錠』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第42巻」1991年1月25日 初版第1刷発行、8頁、60コマ
[大全集] 『ツーカー錠』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 15」2011年9月27日 初版第1刷発行、8頁、60コマ
【初出誌vs.大全集】
「時には通じないほうが良い心の中まで通じちゃうんだ」が「ウソがつけないんだ。心に思ったことがスッカリ通じちゃう」に変更[757(2)]
[梗概] のび太が出木杉に電話で問題の解き方を教わっていたら、あまりにも長く、出木杉も「もうくたびれちゃったよ」と言いだし、ママからも「いいかげんになさい!!」と怒鳴られてしまった。
ママが電話していたら、パパがアレ知らないかと尋ねてきた。「アレってなんです?」、「アレだよ! ほら…ナニをこうするやつ…」、「ナニとかアレとかいわれてもわかるわけないでしょ!!」と口げんかになってしまった。
ドラえもんはひみつ道具『ツーカー錠』を二つに「ペキ」と割って、パパとママに飲んでもらった。ふたりは「ツー!」、「カー!」で意味が通じた。「この薬をわけあったふたりのあいだではどんな会話もツーカーなんだ」というものである。
のび太はこの薬をもって、宿題のつづきを出木杉に聞きにいった。「やだ! もうつかれた!」と言われたが、この薬をふたりが「パク ゴク」と飲んで、「ツー?」、「カー」ですっかり理解することができた。
しずちゃんと往来であったので、今度の日曜日の約束の件で、話を始めだしたら、ジャイアンとスネ夫がやってきた。聞かれたくなかったので、「ツーカー錠」をそれぞれ飲んで、「ツー」、「かー」でお互いに納得しあった。
帰りジャイアンにつかまり、「ツーカー錠」を奪われ、「思っていることをひと言であらわす薬」であることを白状させられてしまった。
ジャイアンとスネ夫がこの薬を飲むと、「ツー? カー!」、「ツー、カ-?」と最初は順調であったが、「ツー! カー!? ツ、ツ、ツー、カッカーッ」と「うそがつけないんだ。心に思ったことがスッカリ通じちゃう」ので、殴り合いのけんかになってしまった。
ドラえもんから「宿題は?」と尋ねられたので、のび太は「出木杉くんに教わったとおりかけばいいんだ」と答えている。次の日、先生がのび太のノートをチェックすると、ノートいっぱいに大きく「カー」と書かれてあった。
[S1594・A4208・058704]