望遠メガフォン[★★]
[初出誌] 『望遠メガフォン』、「小学五年生」1986年4月号、8頁、52コマ
[単行本] 『ぼう遠メガフォン』、「ぴっかぴかコミックス ドラえもん第16巻」2007年6月6日 初版第1刷発行、8頁、52コマ
[大全集] 『望遠メガフォン』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 15」2011年9月27日 初版第1刷発行、8頁、52コマ
【初出誌vs.大全集】
「天の声!だれがそんなおどしにのるか!!」が「だれがそんなおどしにのるか!!」に変更[407(3)]
[梗概] ジャイアンの打ったボールが神成さんの家の窓ガラスを「ガッチャーン」と割ってしまった。カミナリおやじである神成さんから今度割ったら承知しないぞと言われていた。そこへのび太がのこのこやってくると、ジャイアンとスネ夫がボールとバットを与えて、逃げ去ってしまった。
神成さんにつかまたので、のび太はぼくじゃないと訴えると、「人のせいにするとは、ひきょうなやつ。住所氏名、学校名、学年や組」まで聞かれて、ひとまず帰された。
途中、のび太がジャイアンやスネ夫に「おじさんにほんとのこといってよ!!」と頼むと、ジャイアンは「ガラスをわったのはのび太じゃないか」、スネ夫も「そうともぼくたちはちゃーんと見たぞ」と残酷な仕打ち。
トボトボと家に帰る時、耳元で、ドラえもんの声で、「どうしたのび太ションボリして。お茶がはいったよ、かえっておいでよ」と聞こえた。
家で、ドラえもんは「スコープであい手をねらいながらしゃべると、どんな遠くにいても声がとどく」『望遠メガフォン』を使っていた。神成さんがやってきたので、ねらいを定めて、このメガホンで「火事だ火事だ!!」と叫ぶと、「火事はどこじゃ!?」と走って帰っていった。
しばらくすると、再度、神成さんがやってきたので、今度はママに「ロックをボリューム一杯」で流して、神成さんの「ごめんください。ごめん!!」という声をを聞こえなくした。
ジャイアンへ仕返しするため、ジャイアンと一緒に庭掃除しているかあちゃんに、「おれのかあちゃんでべそ!」と囁くと、かあちゃんはジャイアンのホッペをピシャリと殴り、「人が一番気にしていることを!!」と怒鳴りつけた。
スネ夫やジャイアンに、このメガホンで「うそつき…。うそつき…」と連呼すると、ジャイアンは「へんな声がどこまでも追ってきて」、スネ夫は「もうノイローゼになりそう!!」と弱音を吐いた。
すると、「これは天の声だ。おまえたちがほんとのことをいうまで永久につきまとうぞ」と囁くと、ジャイアンとスネ夫は「ワー ワー ワー ワー」と叫びながら、神成さんの家に行って、「じつは、ガラスをわったのはぼくたちです」とわび出した。
[S1549・F1605・058604]