リフトストック[★★]
[初出誌] 『リフトストック』、「小学五年生」1985年11月号、8頁、54コマ
[単行本] 『リフトストック』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第37巻」1986年8月25日 初版第1刷発行、9頁、62コマ
[大全集] 『リフトストック』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 14」2011年6月29日 初版第1刷発行、9頁、62コマ
【初出誌vs.大全集】
「カチッ」コマ挿入[495(5)]
「ピタ」コマ挿入[495(6)]
「リフト代もかからないし、かってにのぼったり下ったりできるだろ」コマ挿入[495(9)]
「わっ、かしいた!!」が「あっ、かたむいた!!」に変更[496(4)]
「ズル…」コマ挿入[496(5)]
「ボタンをおさなくちゃ」が「わあ、あんなに遠く……」,「でも、早くボタンを押さなくちゃ」に変更[498(7)]
「昇り坂はにが手なんだよ。ハーハー」が「上り坂は息がきれるからいやだ。ハーハー」に変更[499(2)]
「はいっ、背すじをのばしました!!」コマ挿入[499(4)]
「シャンとしなさい!!」が「ふざけちゃいかん!!」、「グイ」に変更[499(5)]
「ふしぎ!ななめになってもたおれないわ!」コマ挿入[500(8)]
「チョイ チョイ」コマ挿入[500(9)]
「グラ… グラ」、「おっ……」コマ挿入[500(10)]
[梗概] ドラえもんはひみつ道具『リフトストック』を出し、「トン グイ カチッ ツー カチッ ピタ」と機械を点検し、シーズンがきてもだいじょうぶだと思った。
この機械を使うと、「重力の方向をかえ、水平軸をかたむけて…、つまり、スキー場で上り坂をすべりあがれるわけ。リフト代もかからないし、かってに上がったり下がったりできる」ものである。
この機械のボタンを押した人だけが、ななめに感じ、もう一度押せば、元に戻るものである。のび太はスキー場以外でも使い道があると思って外に出掛けた。道路は全部下り坂にすればらくちんでくたびれることもなかった。
へんな歩き方をして歩いていると、ジャイアンに「かわったつえだな。みせろ」と言われたが、「ベ~」と言って逃げている。調子に乗って走っていたら、ストックをマンホールに「グサッ」とはさんで、手からはずれてしまった。
弾みがついて止まらなかったので、止まった時には、ストックから遠く離れたところであった。ずいぶん急な坂を登っていると、先生から「なんというかっこうだ、まっすぐ背すじをのばして歩け!!」と命令された。
「はいっ。背すじをのばしました!!」と告げると、「ふざけちゃいかん!! グイ」と押されたので、「ワ! ワ! ワ! ゴロ ゴロ ゴロ ドシャーン」と曲がり角まで吹っ飛ばされてしまった。
しずちゃんがマンホールにはさまれているストックを見て、「これなにかしら?」と、「チョイ」と触れると「グラ」と傾き、斜めになっても倒れないので「チョイ チョイ」といじってみた。
そのたびごとに、のび太は「グラ グラ ズル ズル」と悪戦苦闘しながら、ストックを目指していた。がんばってあと一息のところまできて、目を開けるとしずちゃんの足をつかんでいたので、「ドス」と顔面に足裏キックをもろに受け、「ギャア…ザザッ」と叫んだ滑り落ちていった。
のび太が電柱につかまっている時、しずちゃんはマンホールからストックを引き抜いて横に置いて行ってしまった。そのため、角度は九十度になり、のび太は電柱にぶら下がり、「腕がちぎれる~」と絶叫していた。
ドラえもんがストックのスイッチを「カチ」と押して、「もうもとにもどったんだよ!」と知らせても、のび太は「こわくてたてないんだよ~」とべそをかいていた。
[S1456・A3708・058511]