空中シューズ[★★]

[初出誌] 『不運は、のび太のツヨーイ味方!?』、「小学五年生」198510月号、8頁、51コマ

[単行本]  『不運は、のび太のツヨーイ味方!?』、「てんとう虫コミックス ドラえもんプラス第1巻」2005425日 初版第1刷発行、8頁、51コマ

[大全集] 『空中シューズ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 142011629日 初版第1刷発行、8頁、51コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『不運は、のび太のツヨーイ味方!?』が『空中シューズ』に変更

 

[梗概] のび太は下校途中、車にぶつかりそうになり、水たまりにはまり、電柱にぶつかり、空き缶で滑り、工事の穴に落ち、百円を落とすという、最悪な一日となった。のび太は窮状を訴えたが、ドラえもんはきみの不注意だから、きみの性格を直すことが第一であると、きつく説教した。

 

  仰向けになって、「性格がなおる前に死んじゃう」と大げさに騒ぐと、ドラえもんはひみつ道具である『空中シューズ』を出してくれた。このシューズを履くと、空気を踏んで、空中を自由に歩けるようになる。

 

 空中は安心して歩けるので、のび太は窓から出木杉にあいさつしたり、雨漏りを修繕しているおじさんに声を掛けたり、神成さんの渋柿を食べてしまったり、スネ夫のラジコンが木に引っかかっていたけれども、わざと取ってやらなかったり、しずちゃんの入浴シーンを窓からのぞいたり、ジャイアンには、「ベー」といってからかったりしていた。

 

 空中シューズは楽しいことばかりで、学校へも最短距離で行け、朝寝坊をできるぞと、のび太は大満足であった。心配になったドラえもんはひみつ道具の『連発型不運光線銃』でのび太を撃った。

 

 すると、のび太は「バリ バリ バリ」とヘリコプターに衝突しそうになり、「ゲボ ゴホン ゴホン」と煤煙の中に入り込み、模型飛行機に追い掛けられ、パーマンの凧のひもに絡まり、野球の球に当たり、空中を飛んでいたオバQと激突し、地上に落下してしまった。

 

 家に帰ると、ドラえもんから「わかったかね、きみ自身が注意力を育てないかぎり、安全な場所などどこにもないんだよ」ときついお灸を据えられることになった。

[S1455B0118058510]