恐怖のたたりチンキ[★★]

[初出誌] 『たたりチンキ』、「小学五年生」19858月号、8頁、57コマ

[単行本]  『恐怖のたたりチンキ』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第40巻」1990125日 初版第1刷発行、8頁、57コマ

[大全集] 『恐怖のたたりチンキ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 142011629日 初版第1刷発行、8頁、57コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『たたりチンキ』が『恐怖のたたりチンキ』に変更

 

[梗概] ジャイアンが真夜中寝ていたら、ばけネコがおそってきたので、「ワッ」と大声を出し、かあちゃんを呼ぶことになった。かあちゃんから「こんどねぼけたらはったりたおすからね!!」と言われ、本当にそうなってしまった。

 

 ジャイアンが「ついにひと晩じゅうまんじりともできななかったよ」と白状するので、ドラえもんは「それみろ、いわないことじゃない、いつもいじめてるネコにたたられたんだよ」と説明した。ジャイアンは尾頭付きの魚を差し出しながら、正座し、両手をつきながら、「ゆるしておくれ、二度といじめないから」とネコに謝っていた。

 

 ドラえもんはひみつ道具『たたりチンキ』を使って、ジャイアンにお灸を据えたのであった。この道具は「ひどい目にあわされた者にかわって、抗議する薬」である。家に帰るとママがのび太のマンガの本を燃やしていた。

 

 「先生から電話があったのよ!! もっとお勉強をさせなさいって! マンガなんかよむひまがあったら…」という理由であった。

 

 ドラえもんもちょっとひどすぎるなあと思ったので、「たたりチンキ」を貸すことにした。ただ、「本のおばけなんてきいたこともない」が、のび太が「夜までまてない、今すぐでてほしい」と強引に頼むので、ドラえもんはなんとかがんばってみることにした。

 

  ママが新聞を読んでいると、「バシ」とマンガのオバケがでたので、しずちゃんのママなどに「たたりってほんとにありますのよ。もう二度と本をやいたりしませんわ」と語ることになった。

 

 のび太は「もっとうらめしいのは先生だ! いつもガミガミしかったり立たせたり。今夜たたってやるんだ」と自分にたっぷり「たたりチッキ」を振りかけた。

 

  夜、先生の家にのび太がオバケになって出ると、「そこにいるのはだれだ。野比!! こんな時間にフラフラと夜遊びなんかしてるから勉強できないんのだ!! ガミガミガミ…。庭に立つとれ!!」と怒鳴られてしまった。

 

  オバケになったのび太は泣きながら、パジャマ姿ののび太を「うらめしい」と追いかけていた。

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