アドベン茶で大冒険[★★]

[初出誌] 『アドベン茶』、「小学五年生」19848月号、8頁、52コマ

[単行本]  『アドベン茶で大冒険』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第36巻」1986425日 初版第1刷発行、8頁、52コマ

[大全集] 『アドベン茶で大冒険』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 132011430日 初版第1刷発行、8頁、52コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『アドベン茶』が『アドベン茶で大冒険』に変更

 

[梗概] 寝っ転がっているのび太を見て、パパは「ぼくがこどものころはこうじゃなかった。日々新たな冒険を求めて、おもてをかけまわって遊んだものだ」と嘆いていた。

 

  そして、「ぼくなんか心の中では、いまでも冒険を夢みているんだ。平凡な日常をぬけだして、ワクワクドキドキするような大冒険をしてみたいなあ」といいながら部屋を出ていった。

 

 ドラえもんはひみつ道具『アドベン茶』を出している。このお茶を飲んで外へ出れば、ハラハラドキドキするけど、絶対安全な大冒険を、一口につき五分体験できるものである。

 

  のび太がこのお茶を一口飲んで、外に出ると、「ブウン」とハチに追い掛けられることになった。逃げ回っていると、目の前にはしごを担いで歩いているおじさんがいたので、そのはしごを登って木の上に避難した。

 

  五分たっても帰ってこないので、ドラえもんが迎えに行くと、のび太は高い木の上で「おりりられないんだよ~」と助けを求めていた。

 

 のび太のパパがこのお茶を飲むと、うまいお茶であったので、「ガブ ガブ ガブ」と飲んでしまった。ドラえもんが大冒険になっちゃうと注意すると、パパは「どんな大冒険だろうが。おそれるぼくではない!」と粋がっていた。

 

  屋根の雨漏りを直すため、屋根に上がると、「ブルル ブルル」とラジコン飛行機に追い回され、「ツル」と滑って、木につかまると、「グー ビヨヨ」としなって吹っ飛ばされたが、大地に「ストッ」と着陸することができた。

 

 立っていると出刃包丁をもった銀行強盗に追い掛けられ、かろうじて逃げ切って、建設現場の鉄柱に腰を下ろしていると、急にクレーンでつり上げられ、隣のビルに飛び込むと火事の最中であった。

 

  ビルから飛び降りるとトランポリンがあったので、大きく飛ばされて「ドン」と落下したのは、「ガ~」と爆走している貨物自動車の屋根であった。なんとか自動車から降り、かろうじて玄関に辿り着くと、「のび太! 外はあぶない、でちゃいかんぞ」というのが精一杯であった。

[S1353A3611058408]