なんでも共通割引券[★★]
[初出誌] 『なんでも共通割引券』、「小学五年生」1984年5月号、8頁、59コマ
[大全集] 『なんでも共通割引券』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 13」2011年4月30日 初版第1刷発行、8頁、59コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] 今日のママのお説教は特別長い。悪いのはのび太だから仕方がないが、それにしても長すぎる。ドラえもんはかわいそうと思ったので、急用ということで呼び出して尋ねると、あとたっぷり一時間という返事が返ってきた。
のび太がまじめに宿題すると誓ったので、ドラえもんは『なんでも共通割引券』を出してくれた。この券には10%から100%までのものがあった。
ママの二時間のこごとに対して、50%の券をちぎって手渡すと、半分の時間で終了した。この券を使うと、どんな買い物でも割引できる。のび太が千円の3割引であるといくらもうかると、ドラえもんに尋ねると、300円であると教えてくれた。
一万円の場合、一千万円の場合、とエスカレートし、最後に、100%の券を出すとただになると言い出したので、ドラえもんは「まじめにやらないと、取り上げるぞ!!」と怒鳴りつけている。
のび太の机の隣で、疲れ果てたドラえもんが「コックリ」と居眠りを始めたので、のび太はこの10%券を持って350円の本を買うと、315円であった。しずちゃんに会ったので30%券をあげて好きなものを買ってもらった。
100%券の使い道に困っていると、スネ夫が割り込んできて、70%券をくれたら、すばらしいアイディアを提供しようと申し出た。それは思いっきり高い一億円のダイヤを買って、それを売って欲しいものを買うという考えであった。
「十億円のダイヤを買おう。ぼくは日本一の金持ちだ」と喜び勇んで帰る時、のび太の蹴った石がジャイアンの頭に当たってしまった。ジャイアンからゲンコツ10発と言われたので、90%券を渡して、一発にしてもらった。
ドラえもんから、「宿題をさぼって!! おわるまでねるな!!」と厳命された。夜中に、「グウ」と寝てしまい、翌朝目覚めると一つもできていなかった。学校では、ノートに100%券を挟んで出したので、先生からこの券に免除して、全部やってきたことにしようと言われた。
[S1350・M01079・058405]