時差時計[★★]

[初出誌] 『時差時計』、「小学五年生」19837月号、8頁、52コマ

[単行本]  『時差時計』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第32巻」1985125日 初版第1刷発行、9頁、58コマ

[大全集] 『時差時計』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 122011330日 初版第1刷発行、9頁、58コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「文字なし」コマ挿入[518(2)]

「ロンドン 7時」、「パリ・ローマ 8時」、「アテネ・カイロ 9時」、「モスクワ・ナイロビ 10時」、「ューデリー 1230分」、「バンコク 14時」、「北京・ホンコン 15時」

 

  「東京 16時」、「シドニー 17時」、「ホノルル・アンカレッジ 21時」「ロサンゼルス 23時」、「シカゴ・ダラス 1時」、「ニューヨーク・トロント 2時」、「リオデジャネイロ 4時」コマ挿入[519(2)]

「文字なし」コマ挿入[521(8)]

 

「しずかちゃんいこう」が「しずゃん行こう」に変更[521(9)]

「日が暮れる前にかきあげなくちゃ」、「まだまだ暮れないよ」コマ挿入[522(2)]

「しずかちゃんとおしゃべりしてるとあきないよ」、「どんどん時間をひろげよう」が「しずちゃんとおしゃべりしてるとあきないよ」、「どんどん差をひろげよう」に変更[522(3)]

 

「おはよう!そろそろおきたほうが……」、「ムニャ………」コマ挿入[524(3)]

「え~っ、時差をもどしてないって!?」コマ挿入[524(4)]

 

[梗概] ジャイアンは「ジャイアンズの勝率は近ごろさがる一方だ!! きょうは特訓だ!! 日が落ちるまでみっちりしごいてやるからな!!」と宣言するので、のび太は「ちょっとタイム。トイレ! すぐ帰る」といって、ドラえもんに助けを求めた。

 

 部屋に入ると、まっぴるまなのに、ドラえもんは「いい月だなあ」と月を観賞していた。ドラえもんはひみつ道具『時差時計』を使っていたので、手元の時計を見ると夜の九時になっていた。「時差時計」を使うと、「この時計はまわりの時間を、世界のどこの時間にも合わせられる」ことが可能になる。のび太はこの時計を借りて、特訓の場に戻った。

 

 のび太がハワイあたりの時間にセットしたので、「カアカア」とカラスが鳴き出し、日が暮れてきたので、ジャイアンも「しょうがねえな、解散だ」とみなに告げている。のび太は家に帰るとき、日本時間に戻している。

 

 のび太が遊びに出かけると、公園に写生に出掛けるしずちゃんと出会った。一緒に行こうとしたら、雨が降り出したので、しずちゃんが帰ろうとした。早速、ホンコンあたりの時間にセットすると、雨がやんで、太陽が照りだしたので、再度公園に出掛けた。

 

  しずちゃんが絵を描いているかたわらで、のび太はしずちゃんと楽しくおしゃべりをすることができた。まだ、午後三時であったが、絵を描き終わったので帰ることにした。

 

 時間を戻して家に帰ると、大すきなテレビ番組『鉄人戦士』はもう終わっていた。その上、ママから「おそくまでどこでなにしてたの!?」と叱られたので、のび太は「時差時計」をクルリと回し、カーテンを開け、「外はまだ明るいよ」と抗議している。

 

 「鉄人戦士」を見たあと、「ゆっくりやろう、時差時計があるから」と言いながら宿題に取りかかった。ドラえもんは「かってなことを! もうしらない!」と押し入れに入って寝てしまった。

 

  朝になって、机の向かって「ムニャ…」とまだ寝ているのび太をドラえもんが起こした。時差を戻してなかったので、ニューデリー時間の午前七時であった。日本時間では午前十時半であったので、のび太とパパは大急ぎで家を出ることになった。

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