メモリーディスク[★★]

[初出誌] 『メモリー・ディスク』、「小学五年生」19836月号、8頁、55コマ

[単行本]  メモリーディスク』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第39巻」1989125日 初版第1刷発行、8頁、55コマ

[大全集] 『メモリーディスク』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 122011330日 初版第1刷発行、8頁、55コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概] スネ夫から借りた『こわい話』を読みながら歩いていたら、突然、ジャイアンとスネ夫に「ワッ」と脅され、「ワ ワ ワ チョロ チョロ」と道路に大量のおもらしをしてしまった。ジャイアンやスネ夫に「あまりのこわさにおもらししてやがる。みんなにいってやろ」と言われてしまった。

 

 家に帰ると、ママにお財布をなくしたから捜してほしいと頼まれた。「お給料日まで、まだ二十日もあるのに」というので、ドラえもんにそのことを話すとひみつ道具『メモリーディスク』を出してくれた。

 

  ドラえもんはこのディスクを使って、ママの脳に蓄えられていた一日分の記憶を抜き取ってインプットした。一時間ほど前からのママの記憶を、プレーヤーで画像に映した。映像を見ていると、ママがお客さんを部屋に案内した時、ザブトンの下に財布を入れてしまっていた。記憶をママにもどして、ザブトンの下を調べると財布を発見することができた。

 

 のび太はズボンが「ジト~」とぬれていることに気づき、「大事なことわすれてた!! あの二人がいいふらしたら、まちじゅうのうわさになる。日本じゅうの大評判。しずちゃんに一生けいべつされるんだ。ワ~」と右手で盛んにタタミを叩きながら、泣き崩れていた。

 

  ジャイアンが安雄とはる夫にドカンのある広場で、「ほんとにのび太というやつは…」と話していた。早速、このディスクを使って三人の記憶を抜き出した。そして、おもらしの記憶の入ってる部分を探し、マジックで塗りつぶした。とくに、ジャイアンの記憶は一時間ほど前からの部分も消すことにした。

 

 このディスクをもどすと、ジャイアンは「なにかおもしろい話してたような気がする…。?」と考え込んでいた。スネ夫がしずちゃんに話をしようとしていたので、記憶を抜き取り、にせの記憶をはめこむことにした。

 

  すると、スネ夫は「そうだ思いだした! ワッとのび太をおどかしたら…、はずみでおしっこまらしちゃったんだよ。アハハアハハ」と、おもらししたスネ夫当人が大笑いした。すると、しずちゃんから「スネ夫さんて、赤ちゃんみたい」と言われたので、スネ夫は「? ? ?」となり、顔を赤らめるばかりであった。

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