新種図鑑で有名になろう[★★]
[初出誌] 『「新種図鑑」で世界的に有名になろう！』、「小学五年生」1982年4月号、8頁、54コマ
[単行本] 『新種図鑑で有名になろう』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第28巻」1983年8月25日 初版第1刷発行、8頁、54コマ
[大全集] 『新種図鑑で有名になろう』、「藤子・Ｆ・不二雄大全集 ドラえもん 11」2010年11月30日 初版第1刷発行、8頁、54コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『「新種図鑑」で世界的に有名になろう！』が『新種図鑑で有名になろう』に変更
[梗概] ママから庭の草むしりをするように言われたが、途中からのび太もドラえもんも大事な用があると言って、草むしりを放棄して出かけてしまった。のび太が広場にやってくると、出木杉がしずちゃんに「ヒマラヤで新種のちょうが発見された」という雑誌の記事を見せていた。
のび太はしずちゃんのイリオモテヤマネコやヤンバルクイナの話から、「新種の発見は、世界的な大ニュースになる」ことを知った。そして、「ぼくのだいじな用というのは、新種を発見することなのでありました」と決めてしまった。
新種のチョウを探し求めていると、ジャイアンとスネ夫に出会い、その話をすると、「ばかだなああほだなあ」と笑われてしまった。
屋根の上で、白いネコとデートをしていたドラえもんに、「新種発見機を出して」と泣いて訴えると、「新種をみつけてやったら、草むしりするか」と言われたので、OKを出すと、ひみつ道具『新種図鑑』を出してくれた。この図鑑に「ポト」と捕まえたゴキブリを入れ、アンテナを伸ばして、スイッチをオンにすると、新種のゴキブリになった。
ゴキブリの新種をかごに入れて持って歩いていると、ジャイアンやスネ夫も見たことのないゴキブリであったので、物知りの出木杉に調べてもらうと、どの図鑑にも出ていない新種だということになった。
みんなで世界的ニュースだと話しているとき、かごからゴキブリが「ササ・・」と庭に逃げだし、大騒ぎになった。しばらくすると、スネ夫が『宇宙王子』というまんがをもって、あのゴキブリをどこで捕まえたか教えて欲しいとやってきた。
のび太は「ゴキブリコイコイ」を渡して、きたない家のきたない台所の方がうんと取れるよとアドバイスしている。
スネ夫がきたない家と言えば 、ジャイアンの家だと即断し、出かけると、ジャイアンは山へ虫取りに行くから、用があるなら勝手に入ってもいいという許可をもらった。アッという間に、たくさんのゴキブリを捕まえて、喜んでいると、ジャイアンが虫かごを忘れたため、取りに帰ってきた。
ゴキブリを見て、ジャイアンとスネ夫がけんかになり、のび太の家の前を、駈けていったので、窓から図鑑に入っていたゴキブリをポイと捨ててしまった。すると、ふたりの間で、「返すよ」、「ばか！ いらん」となってしまった。
のび太が家で昼寝をしていると、デートから帰ってきたドラえもんに「草むしりの約束はどうした」と問い詰められた。のび太が図鑑に庭の草を入れると、ジャイアンとスネ夫は「めずらしい草だなあ。ほんとにもらっていいの？」と競うようにして、庭の草をねっこごと抜き出した。
[S1150・A2806・058204]