カンヅメカンでまんがを[★★]
[初出誌] 『「かんづめかん」でまんがを!』、「小学五年生」1979年10月号、8頁、51コマ
[単行本] 『カンヅメカンでまんがを』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第25巻」1982年8月25日 初版第1刷発行、8頁、51コマ
[大全集] 『カンヅメカンでまんがを』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 8」2010年6月30日 初版第1刷発行、8頁、51コマ
【初出誌vs.大全集】
「あー、まずい!」が「ああ、まずい!」に変更[439(9)]
[梗概] [梗概] しずちゃんの少女まんが、ジャイアンのプロレスまんが、スネ夫の怪奇まんがは、お互いによく描けていると称賛し合っていた。しかし、のび太のSF
まんがだけが今日締め切りであったけれども、みんなに見せることができなかった。
のび太は『スペースマン』というまんがを書き終えていたが、ドラえもんが見て、「それにしても、これはへたくそすぎるなあ」とはっきり言われたので、大声で泣き出してしまった。
ドラえもんがひみつ道具『念画紙』を取り出し、この紙に「じ~っと念力をそそぐと、かきたい絵がうかんでくる」ことを試していた。のび太がSFマンガのタイトルページにかっこよく飛んでいるロケットを思い浮かべていた。
そこへ、ママから「おつかいにいってきて」と頼まれたので、デリケートな紙のため、「宇宙のおつかい」となってしまった。次に、集中していると、「まいどおなじみちり紙こうかん」というマイクの声が聞こえてきたので、「宇宙ちり紙こうかん」となってしまった。
気が散るため、ドラえもんはひみつ道具『カンヅメカン』を出し、のび太に中に入ってもらって、SFマンガを描いてもらった。スネ夫から電話で原稿の催促があったので、かんきりでフタを開けると、のび太は「絵はかけても、どんな話をかいたらいいか、アイディアがうかばない」と言って、グロッキー気味で出てきた。
ドラえもんは「どこまでせわをやかせるんだ」と嘆き、最後に、ひみつ道具『マンガ原作集』を出し、いろんなすじが出ているので、自分のつくったキャラクターをはめて、まんがを作ってもらうため、再度、「カンヅメカン」に入ってもらった。
のび太は自分を主人公にし、思い通りのマンガをどんどん描くことができた。悪役をジャイアンとスネ夫にしていたが、ちょっと調子がよすぎると思い、ふたりから、「自分ばっかりいいかっこしやがって!」と言われるそうな気がした。
スネ夫とジャイアンがもうまてないと原稿を取りに来たので、カンヅメカンから出てもらった。ドラえもんが目を通し、「話のとちゅうで、主人公がきゅうにかっこ悪くなって、悪役がいい役にかわるのはどういうわけ?」と尋ねると、のび太は「もうなんでもいいから!」と返事している。
[S0850・A2508・057910]