へたうまスプレー[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『へたうまスプレー』を吹きつけると、「へたな物なんでも、うまくなって聞こえる」というものである。
【使用目的】 ドラえもんが『タイムテレビ』で見ると、学校の裏山でのび太はジャイアンからのどが「カラ カラ」になるまで、歌の指導を受けていた。その上、精神を鍛え直すといってウサギ跳びを百回も命令されていた。そのため、ドラえもんは「へたうまスプレー」を持って、裏山まで出向いている。
【使用結果】 ドラえもんがのび太に「へたうまスプレー」を吹きつけると、ドラえもんから「さ、もう一度歌っておいで」と後押しされた。
ジャイアンの前で「おれの~ハートの心は~きみの~ひとみのまなこに~」と歌うと、「ガーン」とジャイアンを感動させ、「信じられない…! こ、こんなすばらしい…、感動的な歌ははじめてきいた!! おれの次くらいうまくなった。
教えがいがあったよ。これでおまえは卒業だ。ほたるのひかーり窓のゆ~き」を聞きながら、のび太は長きにわたる拷問から解放された。
しずちゃんが「ご近所にめいわくだから、どこかよそでひいてらっしゃいって」と言われたので、このスプレーを「プシュ」としずちゃんにかけた。
また叱られないかしらと「ギゴ~」とバイオリンを弾くと、のび太もドラえもんも「すごい!! こんな名演奏はじめてきいた! 天才だ!!」、しずちゃんも「こんなにほめられたのはじめて!!」と大粒の涙をこぼしていた。
家に帰って、あの絵にスプレーを吹きかけると、パパとママは「これをのび太が!? ピカソよりすごいわ!!」とほめられ、「あした学校で笑われなくてすむ」と思いながらグッスリ眠ることができた。
次の日、学校では「アハハハ! ワハハ…! クスクス! ゲラゲラ!」と爆笑の渦となった。泣いて帰ってきたのび太に対して、ドラえもんは「ごめん。ひとばんたったら、スプレーのききめが消えるのわすれてた」と懸命に弁解していた。
[S15284・A43134・048504:294]