分解ドライバー[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『分解ドライバー』を、分解したいものやひとの真ん中あたりに当てれば、簡単に分解することができる。ひみつ道具史上、「分解ドライバー」は最大の破壊力を秘めた存在である。

 

【使用目的】 のび太は壊れた時計をもらって分解しようとしたが、うまくいかなかったので、ドラえもんに「分解ドライバー」を出してもらった。

 

【使用結果】 ママから、再三再四、ゴミを捨てに行くのに手をかして欲しいと頼まれたが、のび太はそれどころでなかった。ママが腹を立てたので、ドラえもんは「分解ドライバー」をのび太に当て、分解して手だけをママに貸すと、「ヒク ヒク」する手を見てママは気絶してしまった。

 

  のび太は分解した体の部分のうち、頭に胴体を付け、胴体に右手と左足を付け、さらに右足を付けて、歩いてみると、何とか歩くことができたので、ドライバーを持って外に出かけた。

 

 学生がプラモ作りは楽しいが、完成すると、つまらないとつぶやいているので、のび太はプラモをドライバーでもとのように分解してしまった。ペロというイヌがミイコというネコを追い回しているので、ネコとイヌの頭をドライバーで取り外してそれぞれ交換した。

 

  のび太がジャイアンの肩を左足で「ポン」とタッチすると、ジャイアンは蹴飛ばされたと思い、必死に追い掛けてきた。つかまってもみ合っているうちに、ドライバーがふれて二人の体はバラバラに分解されてしまった。

 

 のび太は頭以外の体の部位をジャイアンの体の部位と素早く合体させてしまった。形勢が逆転し、ジャイアンがドライバーを持って逃げることになった。ジャイアンがドライバーを持つと、自転車や自動車を分解し、持ち主に追い掛けられた。その途中、のび太に会ったので、ジャイアンは体とドライバーを交換してもとの状態に戻っている。

 

のび太は持ち主から追い掛けられたが、辛うじて逃げ切ることができた。しかし、心配になって探しにきた、のび太の体の他の部分が人質としてつかまってしまった。自転車や自動車の持ち主から弁償しない限り、人質は帰さないと言われている。

 

 途方に暮れていると、解体屋さんが鉄筋コンクリートの壊し賃を500百万円で請け負おうとビルのオーナーと交渉していた。それを聞いて、のび太は自転車と自動車一台で壊してあげますといって、ビルをものの見事に解体した。

 

  のび太はこうして、もとの体に戻ることができた。しかし、夜寝る時、頭だけをドラえもんに手渡して、「歯をみがいてきてよ」と頼んでいる。

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