プッシュドア[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『プッシュドア』は「一つのキーでひとつの場所へこのドアからすぐ行ける。キーが十二個あるから、十二か所までセット」できる代物である。
たとえば、普通のドアに張り付けて、「プッシュドア」のキーを「カポ」とはずして、行き先を書き、そのキーといっしょに赤いボタンを押すと、目的の場所に行くことができる。そして、白いボタンを押すと、元の普通のドアに戻る。ドラえもんに言わせると、機能的に似た『どこでもドア』より手軽なひみつ道具である。
【使用目的】 ドラえもんはのび太がしょっちゅう忘れ物をしているので、あれじゃ本人もたまらないだろうと思って、泣きつかれる前にあらかじめ「プッシュドア」を準備していた。
【使用結果】 のび太がしずちゃんの部屋と「プッシュドア」のキーボードに書いて、赤いボタンを押すと、しずちゃんが宿題をしており、その解答をこっそり見ることもできた。次に、テアトル名画座のボードを利用したが、満員で映画を見ることができなかった。
最後に、のび太はマンガを取り上げたジャイアンの部屋へ行くと、ジャイアンが昼寝をしていたので、お尻を思いっきり足で蹴り、「ギャ」と大きな悲鳴をあげさせて、すばやく逃げ帰っている。
二回目もお尻を思いっ切り「ボカ」と蹴ることに成功した。面白くてやめられないので、三回目にチャレンジすると、ジャイアンに捕まって、のび太は逆に「フギャー」と打ちのめされてしまった。
ジャイアンが部屋の中にある「プッシュボタン」を押すと、名画座の映画も終わって、お客さんも帰り始めていた。たくさんのお客さんが野比家のドアから、「ドヤ ドヤ」と出てきたので、のび太はお客さんたちに、「ここは、出口じゃないったら」と叫んでいた。
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