吹き替え糸電話[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『吹き替え糸電話』では、見えない糸をつながれたネコや人は、糸をつないだ人の言葉の助けを借りて、相手を攻撃することができる。

 

【使用目的】 小さい男の子にまたいじめられたと泣いて訴えるネコに対して、ドラえもんは「吹き替え糸電話」を出している。

 

【使用結果】 男の子がいじめようとすると、ネコの口から「まて!! なぜいじめるんだ。ぼくがきみになにか悪いことしたか。きみがいじめられたとしたら、どんな気がする。自分がいやなことは人にもするな」、「気もち悪い! もういじめないよ}と逃げていった。

 

  のび太はこの光景を見て、「吹き替え糸電話」の威力に気づいたので、しばらく借りることにした。

 

 玄関前に先生が立っていたが、かろうじて先生に「糸電話」をつけることができた。先生がママに「たいへんいいにくいことですが…」と言い始めたが、途中から、「のび太くんの成績は、じつにすばらしい。いやほんと、いつも百点です、もう勉強なんかしなくてよろしい」

 

 (なんてわしはこんなでたらめをしゃべるんだろう)、「いや、じつはですね。あんまりのび太くんがいい子だから。ぜひ、おこづかいをあげなさい」となった。

 

 ドラえもんにいたずらが見つかり、追いかけられたが逃げ切ることができたので、もっと遊ぼうと決めた。土管のある広場で、ジャイアンは「なあスネ夫。おまえおれのことどう思ってる」、スネ夫は「そりゃもちろん強くて男らしくて…、わがままでよくばりで…あれ? けちでいじきたなくて…、ボカボカ」となった。

 

 さらに、ジャイアンに「おれのかあちゃんでべそ」と言わせ、しずちゃんに「わたしのび太さん大すき、出木杉さんきらい…」と言わせているので、ドラえもんに「ヒョイ」と糸電話を取り上げられてしまった。

 

  「とりかえされちゃったドラえもんのケチ」と考えながら、家に帰って昼寝をすることにした。のび太はドラえもんに「ママ、きょうも0点とって叱られたよ、アハハ…」と言わされ、ママに激怒されることになった。

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