七時に何かがおこる[★★]

[初出誌] 『みちび機』、「小学五年生」19772月号、8頁、61コマ

[単行本]  『七時に何かがおこる』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第13巻」1977425日 初版第1刷発行、8頁、61コマ

[大全集] 『七時に何かがおこる』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 52010130日 初版第1刷発行、8頁、61コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『みちび機』が『七時に何かがおこる』に変更

 

[梗概] のび太は「正直にあやまれば、ママだって鬼でも、悪魔でも、ないんだからゆるしてくれるだろう」と決心し、「ドキ ドキ ドキ ドキ」しながら部屋を出ようとした。

 

  しかし、「このままかくしていたほうが…」という考えになったが、しばらくすると、「もしあとでばれたら…」となり、「どうしたらいいんだろ」と頭をかかえていた。

 

 迷っていてもきりがないので、ひとりジャンケンをすることにした。右手がかてばうちあけ、左ならかくしとおすというものであったが、あいこの連続で、なかなか結果が出なかった。

 

  0点の答案で悩んでいる姿が、あまりにも哀れであったので、ドラえもんはひみつ道具『みちび機』を出している。この機械は「まよった時、上のボタンをおすとおみくじがでて、みちびいてくれる」ものである。

 

 のび太が「うちあけたほうがいいかだまっているべきかおしえて」と祈ると、「午後七時にうちあけるべし」というおみくじが出てきた。のび太がおみくじを疑うので、ドラえもんはジャイアンを実験台にしている。「ニッコリあいさつして通りぬけるかまわれ右してほかの道をいくか、どっちがいいかな」と祈っている。

 

  すると、「けとばすべし」というおみくじが出たので、ドラえもんがジャイアンのしりを蹴ると、「カパ」と何かをはき出した。ジャイアンから「アメ玉がのどにつかえてくるしんでたんだ」と、感謝されることになった。

 

 まだ時間がたっぷりあったので、しずちゃんの家に行くと、しずちゃんはピアノのおけいこに出かける時間であった。外で時間を過ごしていると、ものすごい雨が降ってきたので、どこに隠れたらいいかを祈ると、「ものおき」というおみくじが出てきた。

 

  ものおきに隠れていると、パパが会社から帰ってきて、ママからの話を聞き、「こそこそかくれるというのは、じつにひきょうだ」と怒っている声がものおきまで聞こえてきた。

 

 あきらめて出て行こうとしたら、古い書類みたいなものが「ドサ ドサ」と足下に落ちてきた。出て行くと、パパから「すわれ! 答案をみせろ!」と命令され、「0点とはなにごとだっ」と怒鳴られた。

 

  ドラえもんが「よくみてよ…。名まえ。パパが、子どものころの答案だけど…」と告げると、パパは「オホン! その…。失敗は、だれにでもあることで。ようするに…、オホン! これからがんばればよろしい」ということになった。

 

  ママから「きびしくしかってくださった?」との問いに、パパは元気なく「ああ」というのが精一杯であった。一方、のび太はドラえもんから「ようくおがんでおきなよ」と言われていた。

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