いないいないシャワー[★★]
[初出誌] 『無題』、「小学五年生」1975年12月号、8頁、50コマ
[単行本] 『いないいないシャワー』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第10巻」1976年4月25日 初版第1刷発行、8頁、50コマ
[大全集] 『いないいないシャワー』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 4」2009年12月30日 初版第1刷発行、8頁、50コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『無題』が『いないいないシャワー』に変更
[梗概] のび太はパパから天気がいから外で遊びなさい、ママからお使いを頼まれても、さらに、火事でも地震でも雷が落ちても、絶対に外に出ないと、宣言していた。理由はジャイアンの提案した交通事故対策にあった。
交通事故で入院した友だちを見舞った帰り、ジャイアンは「車にぶつかりそうになっても、ひらりと身をかわせるように、いつでもどこでも、とつぜんなぐりかかる」という案を出し、「かわせなかったら、ゆだんしていたそいつが悪いんだ」とみんなに言い張っている。
ドラえもんは「おもしろい! すきをみてジャイアンをなぐれ」とけしかけているが、のび太は「とんでもない! みんなぼくをねらってくるにきまっている」と、最初から結果のわかっているような口ぶりであった。
弱気なのび太に対して、ドラえもんはひみつ道具『いないいないシャワー』を出している。この道具は蜃気楼の理屈と同じで、光を曲げ、幻の存在を攻撃させようとするものである。
のび太が「いないいないシャワー」を浴びて、外に出ると、すでにみんなはジャイアンに殴られて、顔にあざを作っていた。のび太を見て、みんながなぐりかかろうとすると、ジャイアンが制止して、のび太はおれのえものだと言い出した。
ジャイアンがのび太を「ブウン」と殴ると、「スウ」と空ぶりし、「ガツン」と塀をなぐることになった。ジャイアンが「ガウ」と後ろから襲いかかると、「ザバン」とドブに落ちることになった。
目の前ののび太がジャイアンのしりを「ポン」と蹴るので、ジャイアンはみんなに蹴られたと思い、「やりやがったなっ」と言いながら、みんなをなぐりだした。最後には、ジャイアンがこうしたくだらない事故対策はやめようと言い出した。
夜になると、パパやママには、のび太が廊下で寝る、寝ぞうの悪い子に見えた。のび太はシャワーを落としていなかったので、実際は寝床にいたけれども、ふたりには廊下で寝ているように見えた。
[S0457・A1012・057512]