たとえ胃の中、水の中[★★]
[初出誌] 『無題』、「小学五年生」1975年11月号、8頁、50コマ
[単行本] 『たとえ胃の中、水の中』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第10巻」1976年4月25日 初版第1刷発行、9頁、56コマ
[大全集] 『たとえ胃の中、水の中』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 4」2009年12月30日 初版第1刷発行、9頁、58コマ
【初出誌vs.単行本】
タイトル『無題』が『たとえ胃の中、水の中』に変更
「ゴクン ゴク ゴクン」コマ挿入[432(1)]
「動いちゃだめだっての!」が「動いちゃだめだって!」に変更[433(3)]
「ヒュン」コマ挿入[433(8)]
「もとの大きさにもどればすべて O・K」コマ挿入[434(2)]
「しずちゃんよろこぶよ」コマ挿入[434(3)]
「のび太さあん、どんなぐあい?」「返事してよ」コマ挿入[435(1)]
「………… …………」、「おもしろい、やろうやろう」コマ挿入[435(2)]
「そ、そ、そんな!!」コマ挿入[435(8)]
「なにか飲んだ」、「なんだろう」、「なくなってるものは……?」コマ挿入[436(4)]
[梗概] 相談に来たしずちゃんがもじもじして、なかなか話を切り出すことができませんでした。思い切って話すと、しずちゃんがピーナッツを空中に放り投げて食べていたとき、ママの指輪からはずれたオパールを一緒に食べたというケースであった。
そのオパールは今買えば50万円ぐらいするものであった。のび太がはやく、からだを切り離すのこぎりを出せと言ったりしたので、しずちゃんは怖くなって帰ろうとしていた。
ドラえもんが潜水艦を「スモールライト」で小さくして、口から胃へ入って、オパールを取り出そうと計画していた。しずちゃんにはなんかばっちい感じがしたが、それ以外に方法がなかったのでそうすることにした。小さくなった潜水艦をクチからゴックンと飲み込むと、食道を通って胃に到着したので、ライトをつけることにした。
ピーナッツのかけらがゴロゴロしていたので、よくかまなかったなと話していると、「よけいなところみないで、オパールをさがして!」と怒鳴られてしまった。
すると、潜水艦が「ガク ガク」動いたので、二人は「ぼくらがでられなくなってもいいの?」と声をかけている。オパールを見つけて回収することができたので、この潜水艦の特色である手近の風呂場の水の中へジャンプして、外に出ることができた。
しずちゃんがのび太のママに、「ちょっとわけがあって、ねたままでしつれいします」とあいさつしているので、二人が外に出たことに、しずちゃんはまだ気づいていたかった。「のび太さあんどんなぐあい?」と尋ねるので、二人はいたずらを思いついて、「しずちゃん、たいへんだ! 潜水艦がエンコしちゃった」と返事している。
すると、「ちょっと! それ、どういうことよ」と尋ねるので、まだ絶望というわけではなく、うまくいけば、たぶんこのまま食べ物といっしょに流されていって、小腸から大腸へ…。あすあたり、でられるとおもうんだけどと適当に報告していた。
しずちゃんは恥ずかしさのあまり、「そんなのぜったいにいや!」と泣いて訴えている。じょうだんじょうだんと言いながら、オパールを手渡すと、いろんなものを投げつけられ、のび太は口から入ったインクビンを「パクッ ゴクリ」と飲み込んでしまった。
再度、ドラえもんはのび太のおなかに入ったインクびんを、潜水艦で取りに出かけた。
[S0456・A1017・057511]