変心うちわ[★★]
[初出誌] 『変心うちわ』、「小学五年生」1975年7月号、8頁、51コマ
[単行本] 『変心うちわ』、「てんとう虫コミックス ドラえもんプラス第2巻」2005年8月25日 初版第1刷発行、8頁、55コマ
[大全集] 『変心うちわ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 4」2009年12月30日 初版第1刷発行、8頁、55コマ
【初出誌vs.大全集】
「パタ パタ」コマ挿入[10(1)]
「思うぞんぶん使っておいで」コマ挿入[398(2)]
「パタ パタ」、「つかっていい」コマ削除[158(1)]
「もう、お勉強なまけて!!」、「待て!」コマ挿入[398(3)]
「それにしてもあついねえ」コマ挿入[400(8)]
「パタ パタ」コマ挿入[400(9)]
「パタ パタ」、「暑い暑い」コマ削除[161(1)]
「おちつきのないやつだなあ」コマ挿入[401(3)]
[梗概] ママは毎日同じことばかり繰り返すの、もういやだけど、繰り返さざるを得ない。口ばかり達者で、やる時を待って欲しいとのび太は言うが、いつやる気になるのと問うと、あすか…来週か…来年か…といつもはっきりしない。ママは堪忍袋の緒が切れ、パパと二人でさらに厳しく説教する結論に達した。
二人がのび太の部屋に、怒鳴りこんでくる直前に、ドラえもんはサッと『変心うちわ』を出して、「パタ パタ」と扇いだ。すると、のび太は「セッセ セッセ」と、パパも感心するほど熱心に勉強をし出した。このうちわの風に吹かれると、ころっと気が変わるひみつ道具である。
このうちわを借り、ドラえもんを扇ぐと、「思うぞんぶん使っておいで」、パパもママも、「子どもは遊ばなくちゃならん。勉強なんかどうでもいいから」と大変身。塾へ行くスネ夫が遊んでいるのび太を見て、「アリとキリギリスの話」をした。
「パタ パタ」扇ぐとスネ夫は遊ぼうと言い出し、勉強中のしずちゃんも、遊ぼうと言いながら、みんなで土管のある広場に集まった。ジャイアンはサッカー、スネ夫はなぞなぞ、しずちゃんは四つ葉のクローバーさがし、のび太はかくれんぼをしよう、と主張した。うちわで扇ぐと、一番評判の悪い「かくれんぼ」に決まった。
鬼になったのび太がいくら探しても誰一人見つからず、その上、暑い日であったので、つい「パタ パタ」と扇いでしまった。すると、トイレに行きたいのを思い出し、トイレの前でうちわを使うと、トイレに入るのを忘れ、家に帰ってママとスイカを食べ出した。
落ち着かないでスイカを食べていると、うちわで「パタ パタ」扇いだママから勉強しなさいと命令された。窓の外では、かくれんぼの途中で消えたのび太に対して、しずちゃんもジャイアンもスネ夫もカンカンになって、怒りの抗議を発した。すると、のび太はジャーとおもらしをしてしまい、かなりメチャクチャな状況になってしまった。
[S0452・B0201・057507]