バランストレーナー[]

【道具解説】 ひみつ道具である『バランストレーナー』は、スキー、スケボー、サーフィン、乗馬など、バランスを取る練習の必要な競技のために、開発された道具である。一見すると座布団のようだが、裏には必要な競技のダイヤルスイッチが付いている。

【使用目的】 四丈半島の別荘の近くには、牧場もあって馬にも乗ることができると、スネ夫は自慢した。のび太も今回珍しく別荘に誘われたので、大喜びしていると、スネ夫がやってきて、馬に乗るのが初めてなので、こっそり練習する道具をドラえもんに出してほしいと頼んでいる。そのため、ドラえもんは「バランストレーナー」を出している。

【使用結果】 「バランストレーナー」を借りて、スネ夫ははりきって帰っていった。のび太が「いくのいやになった」と言いだしたので、ドラえもんはもう一枚のバランストレーナーを出した。

 

最初は、ダイヤルをスキーにセットし、ゆるいゲレンデをすべって、動く板の上に立つ感覚を身につける最も簡単な練習から始めることになった。のび太がバランスの練習をしていると、シロちゃんが、タマちゃんがクロにいじめられていると知らせに来た。ドラえもんはまじめに練習を続けるようと指示して、タマちゃんを助けに出掛けた。

 

 のび太が調子に乗って、「スーイスイ」と滑っていると、階段から「ワ~」と滑り落ちてしまった。「やっぱりスキーより馬がいい…」と思い、さらにしずちゃんに電話で「四丈半島では、ぼくが乗馬を教えてあげるね」と予告している。

 

  ダイヤルを馬に合わせて、さあ、猛練習するぞと宣言して、乗ろうとすると「ポカ」と蹴られ、「ヒヒヒ~ン パカパッ パカパッ」と暴走しだした。

 

 帰ってきたドラえもんから「なにやってんだ」と問われると、「けとばされた、イテテ…」と答え、「後ろから近づくから、警かいされたんだ」、「ザブトンの前や後ろがわかるもんか!!」と口げんかになった。

 

  ママが「だれです、ろうかでドタバタさわいでるのは!! あらこんなとこにざぶとんが…。のび太はなんでもおきっぱなしにして…」と自分の部屋にザブトンを片付けていた。

 

 のび太とドラえもんがザブトンを探しに行くと、ママの部屋で「ヒヒン ヒヒン キャーッ」と悲鳴が聞こえてきたので、部屋に入るとママも蹴飛ばされていた。「パカパッ パカパッ」と外に走り出したので、ふたりは「どおどお! 早くスイッチを切って」と言いながら取り押さえることができた。

 

 スネ夫も「ドターッ パカパッ パカパッ」と苦労していたが、「はじめは牛のようにおとなしい動物で、バランス感覚を身につけるべきだと考えを変え、「モオオ~ ノタリ ノタリ のんびりしてていいや アハハ」と練習を続けていた。ドラえもんからのび太は「スネ夫はちゃんと頭を使ってる」ときびしく説教された。

 

 スネ夫のママが「スネちゃまスカートを買ったざますけど、まっ赤ではですぎるかしら」とスカートを見せると、「ンモ~!! ドドドッ ドドドッ ドタン バタン キャー あばれ牛!!」となってしまった。

 

  四丈半島に行く日、のび太とジャイアンとしずちゃんが迎えに行くと、包帯だらけのスネ夫が「けがしちゃったから、別荘いきはとりやめ」としょんぼりと告げていた。

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