万能プリンター[★★]
[初出誌] 『万能プリンター』、「小学四年生」1990年9月号、10頁、75コマ
[単行本] 『万能プリンター』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第43巻」1992年1月25日 初版第1刷発行、10頁、75コマ
[大全集] 『万能プリンター』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 17」2012年2月29日 初版第1刷発行、10頁、75コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] スネ夫が猛烈に腹を立てて、のび太のところへやってきた。この前のハイキングで、のび太はスネ夫のカメラで、カメラマンの役を引き受けることになった。
写した写真がしずちゃんばかりで、ジャイアンから電話で、ハイキングの写真まだかとなんべんもスネ夫は催促されたいた。のび太の家にもジャイアンから電話がかかってきたので大騒ぎになった。
この光景を見て、ドラえもんはひみつ道具『万能プリンター』を取り出し、ズームバックやアングルを変えて、写っていないジャイアンやスネ夫をモニターで映し出して、プリントアウトすることができた。
ジャイアンに見せるためでかけようとしたとき、スネ夫といっしょにやってきたので、見せるとジャイアンから「おまえプロのカメラマンになれるぜ」とほめられた。スネ夫が写真をみると、ジャイアンがバッチリ写っていたのでたいへん驚いてしまった。
しかし、一枚木からジャイアンが墜落している写真があったので、「三十秒早くシャッターを切ってれば、高い木の枝の上でさっそうと逆立ちしてたんだ」とたきつけたので、頭にタンコブをもらうことになった。
家に帰って写真を修整すると、ジャイアンが木の上で逆立ちしているシーンがとれ、ジャイアンから「ばっちりとれているじゃないか」とほめられることになった。この機械は音声再生も可能であり、スナップ写真を入れると、少し時間はかかるが、「ポン」とプラスチックケース入りで出てきた。ケースを開けると会話を再現することができた。
しずちゃんにプラスチックのケースを開けてもらうと、「リーン リーン チンチロリン スイーッチョ」と秋の虫の声を堪能してもらうことができた。
スネ夫はそれを聞いて、「のび太、虫の音の写真を十枚作ってよ。いやだというなら、これからどこへもさそってやらないぞ」と脅されたので、三十枚ほど作ることになった。
スネ夫は「多ければ多いほどいいんだ。何しろうちの庭は広いから。どう? 庭一面の虫のオーケストラ!!」、「ロマンチックざます…」、「リー リー リー スイッチョ」と秋の虫の音を楽しんでいたら、突然、「おれはジャイアン、男だぜ!!」の歌が流れ出した。
「ジャイアンリサイタルの写真がまざってたみたい」、「は、早くみつけて止めるざます!!」と大混乱になってしまった。
[S1738・A4302・049009]