マジックの使い道[★★]
[初出誌] 『物体交換クロス』、「小学四年生」1989年11月号、10頁、78コマ
[単行本] 『マジックの使い道』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第41巻」1990年8月25日 初版第1刷発行、10頁、78コマ
[大全集] 『マジックの使い道』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 17」2012年2月29日 初版第1刷発行、10頁、78コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『物体交換クロス』が『マジックの使い道』に変更
「ええっ、うそっ」が「ええっ、うそー」に変更[139(6)]
「ぼくのノートとかわれ」が「ぼくのノート!!」に変更[142(2)]
[梗概] スネ夫の鮮やかな手品に対して、ジャイアンは「Mr.マリックみたいだな」、しずちゃんも「スネ夫さん、ほんとにおじょうず」と絶賛していた。
のび太ひとり、もっとすごい手品ができると言いながら、ひみつ道具『物体変換クロス』を使って、テーブルをワン・ツー・スリーで、ウサギに変換し、みんなを「ワーッ!!」と驚かせている。
のび太はみんなが大騒ぎしている時、やっと振り切って家に帰ってきたとドラえもんに報告している。しずちゃんだけにこっそり、さっきの大魔術だけど、じつはタネがないんだと教えると、「ええっ、うそっ」となった。
このクロスは二つの物体の位置を、同時的に交換する機能を有するものである。バットにクロスを掛け、しずちゃんが花になれと声をかけると花になり、もとに戻れと声をかけるとバットに戻った。しずちゃんは「どんなタネかと思ったら、がっかりだわ」と帰っていった。
のび太はドラえもんからクロスを返すように言われたが、おもしろいので、いろんな使い方を研究してみることにした。「のび太のノート、出木杉くんのノートとかわれ!」と声をかけると、宿題はやはり全部終わっていた。
自分のノートがないのに気づいたのび太はドラえもんにクロスをかけて、「ぼくのノートとかわれ!」声をかけて、ノートを手に入れている。
出木杉はドラえもんを見て「ワッ!!」と驚き、ドラえもんも「わけを話せば、長くなるけど…。きみのノート、とりかえしてくる」と謝って、出木杉の家を出ている。のび太はママにお使いを頼まれると、お金にクロスをかぶせ、「タマゴ十個、タマネギ二個、牛肉百グラム…」にかわれと声をかけ、あっという間に買い物を終えている。
いたずらのために、折り紙飛行機をジャイアンの操縦するラジコンと取り換えようとした。「パッ」と取り換えることに成功したが、クロスはラジコンによって「ブルル・・」と窓から外に飛び出してしまった。のび太が懸命に追いかけると、クロスはコントロールを失って、「ガッシャーン」と道路に激突してしまった。
ジャイアン、ママ、ドラえもんが「ラジコンかえせ! おつり! ノート!」とすごい形相で追いかけてきた。「これは、逃げるためにも役立つんだ!」と考え、ネコと入れ替わって、やねの上に避難していた。しかし、のび太は「でも、あとでどうやっておりよう…」とへっぴり腰で大いに悩んでいた。
[S1715・A4108・048911]