いつでもどこでもスケッチセット[★★]

[初出誌] 『いつでもどこでもスケッチセット』、「小学四年生」19897月号、10頁、73コマ

[単行本]  『いつでもどこでもスケッチセット』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第41巻」1990825日 初版第1刷発行、10頁、73コマ

[大全集] 『いつでもどこでもスケッチセット』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 172012229日 初版第1刷発行、10頁、73コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概] 先生から、「写生は、絵の基本だ。正しくみて、正しくうつす。なんでも好きなものを写生してきなさい」という宿題が出た。のび太は外へ出てみても、てきとうな写生場所がなかったので、しずちゃんはかわいいし、みていて楽しいから、しずちゃんをモデルにして描くことに決めた。

 

 出木杉もきていたので、いっしょに描くことにした。出木杉があっという間に描き上げ、しずちゃんから「出木杉さん、おじょうずね」とほめられたが、のび太はまだ未完成で、うちできれいに仕上げてくるといって、しずちゃんの家を出ている。

 

 家では、パパとのび郎おじさんがこどものころの町の地図を作ろうとしていたが、駅前商店街の食堂、理髪店、はんこ屋、古本屋の位置で大げんかになってしまった。

 

  ドラえもんはひみつ道具『いつでもどこでもスケッチセット』を出し、「地図呼びだしキー」を「ポン パッ ポン」と押し、次に「タイム変換キー」を「ポン ポン」と押し、最後にプリントアウトしていた。

 

 できあがった駅前商店街のスケッチを見せると、あっという間に問題を解決することができた。のび太もこの道具を使ってしずちゃんの絵を描くことにしたが、時間キーの単位をまちがえたり、位置がずれたりして、まったく関係のないこの間行ってきた、石器時代の日本の絵になってしまった。

 

  もう一度きちんとあわせてスケッチを描くと、しずちゃんがお風呂で体を洗っている絵になってしまった。

 

 「またまた、ずれちゃった…。いけませんね、まじめにやらなきゃ」と考えて、描くとしずちゃんの横顔のスケッチが完成した。出木杉も「うまいなあ」、しずちゃんも「ほんと。すてきだわ…」と評判は上々であった。しずちゃんがスケッチブックにまだ二、三枚スケッチが残っていることに気づいた。

 

ドラえもんが部屋に戻ると、のび太が勝手に使ったことに気づいたので、『スペア・スケッチブック』をプリント・アウトすると、満身創痍ののび太が腹を立てたしずちゃんに追いかけられているスケッチとなった。ドラえもんには「なぜかしらないが、おそろしいことがおきているらしい」ことが直ちにわかった。

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