かくれん棒[★★]

[初出誌] 『かくれん棒』、「小学四年生」19875月号、10頁、66コマ

[単行本]  かくれん棒』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第42巻」1991125日 初版第1刷発行、10頁、66コマ

[大全集] 『かくれん棒』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 1620111127日 初版第1刷発行、10頁、66コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「こんちわ」が「こんちは」に変更[270(5)]

 

[梗概] しずちゃんは出木杉のところで勉強しているため、のび太はドカンの上で昼寝していると、ジャイアンに野球に誘われ、断ると追いかけられ、うちに帰るとママから「ガミ ガミ ガミ」と長時間のお説教を受けることになった。

 

  のび太が「もーいやだ!! なにもかもいやになった!! ぼくが、今なにを考えてると思う?」と尋ねると、ドラえもんからズバリ、「家出」と言われビックリしている。

 

 「どうしてわかった!?」、「めずらしくもない、年に二、三回は、家出を思い立つじゃない。で、実行するのしないの?」、「それなんだがねえ…。雨がふりそうだし、おやつがまだだし、みたいテレビ番組もあるし…。家をでないで、家出する道具はないかしら」という会話が続いた。

 

  結局、ドラえもんはひみつ道具『かくれん棒』を出すことになった。この棒をもった人からでた光は、棒に吸いこまれてしまうので、他人にはみえなくなってしまうものである。

 

 「カチ」とスイッチを押すと、完全に消えるので、のび太はママのおやつを奪い、「ボリ ボリ パリ パリ」食べた後、そのお盆をドラえもんの前に「ポイ」と置いている。

 

  ママに見つかると、ドラえもんは「いや、これは…、あの…、その…」と懸命に弁解することになった。ママは「パチ」とテレビをつけると、「カチ」と消され、「パチ カチ パチ カチ パチ カチ」が続き、「こしょうらしいわ」となった。

 

  ドラえもんはこんないたずらをするのはのび太とわかっていたので、この棒を取り上げようとすると、逆に「ゴチ」と殴られて、気絶してしまった。 

 

 外に出ると、先生を「ワッ」と脅したり、広場でキャッチーボールをしていて、のび太にじゃまされて、簡単なボールを「ポト」と前に落とすと、ジャイアンから練習不足と怒鳴られた。

 

  ジャイアンがボールを捕ろうとして、バックしている時、のび太に足をかけられて、「ステン」と転ぶと、スネ夫のせいにして殴り合いのけんかになってしまった。

 

 しずちゃんの家に行ってもいないのでまたせてもらうと、しずちゃんがバスタオルを体に巻いてでてきた。のび太は「またあとでくるね」と言って、早々に退出した。ドラえもんが広場にやってきて、けんかをしていたジャイアンとスネ夫にへんな棒を見なかったかと尋ねている。

 

  ドラえもんが「こらしめなくちゃ。じつはそろそろ棒の電池が切れるころなんだ」と話していると、得意満面ののび太が棒をもってやってきた。ドラえもんは「きた! みんなみえないふりをして…」といった指示を出していた。

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