けしきカッター[★★]
[初出誌] 『けしきカッター』、「小学四年生」1986年3月号、10頁、66コマ
[単行本] 『けしきカッター』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第42巻」1991年1月25日 初版第1刷発行、10頁、66コマ
[大全集] 『けしきカッター』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 15」2011年9月27日 初版第1刷発行、10頁、66コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] 公園で、のび太は写生の宿題なんて最悪だと言いながら、描いていると、公園に遊びにきている人に見られて笑われてしまった。
のび太が「おもてで絵なんかかけるもんか。うちでならおちついて、いい絵がかけるのに。このけしき、うちへもってかえれないかねえ…」というので、ドラえもんはひみつ道具『けしきカッター』を取り出している。
「カッター」で景色を切り取り、家にもっていって描き出すと、「このけしき…、よくない!」といって、外に出掛けて次から次へと景色を切り取った。玄関前に立っているしずちゃんを切り取って、家でゆっくり描こうとした。
しずちゃんが移動して、絵の中にいないので、電話で「もしもし、玄関に立ってほしいんだけど」と頼むと叱られてしまった。
たくさんの景色にかこまれて、「これだけけしきがあれば、どれかかけるだろう」と思って描き出したが、これもだめ、あれもだめとなり、結局、うちの近所にはいい景色がないという結果になってしまった。
景色を見ていたら、スネ夫が新しいラジコンを買ったので、外に出掛けようとしたら、ママにつかまって、「少しはおちついてお勉強しなさい!!」と言われてしまった。カッターでテレビの画面を切り取って、こっそり見ていたら、ドラえもんから「もう、今からかいたってまにあわないぞ!!」と怒鳴りつけられてしまった。
のび太は「いいのいいの。あわてなくても」、学校のうら山から切り取った一枚の絵を、自分で描いたことにして提出することにしていた。
先生は「野比のかいてきた絵はじつにすばらしい!! まるで写真のようだ! 気のせいか、木の葉が風にそよいでいるようにみえる。小鳥がとんだ!!」となった。教室の外で雨が降り出すと、絵の中でも「ザア」と雨が降り出した。
[S1548・A4203・048603]