自動返送荷札[★★]
[初出誌] 『自動返送荷札』、「小学四年生」1984年10月号、10頁、70コマ
[単行本] 『自動返送荷札』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第34巻」1985年8月25日 初版第1刷発行、10頁、70コマ
[大全集] 『自動返送荷札』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 14」2011年4月29日 初版第1刷発行、10頁、70コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] ジャイアンはスネ夫の胸ぐらをつかんで、「いつかおれにかすと、約束したくせに!」と脅し、スネ夫も「どっかへいっちゃったんだよ! おもしろいおもしろいと、みんながひっぱりだこでかりていったから…」と弁解していた。
そこへのび太がやってきて「なんの話し?」と尋ねると、『ガラスのカメ』というマンガの話だとわかった。
のび太も「あれはおもしろい!! 最高だよ!! あれをよまなきゃ生きているかいがない」とあおったので、ジャイアンは「だれにかしたか、思いだせ!!」とスネ夫の首を絞め出した。
のび太は「しかし、かりた本をかえさないなんて、悪いやつだなあ」、スネ夫も「人間のクズだ!!」、ジャイアンも「わかったら、ただじゃおかねえ!!」と大騒ぎして帰ることになった。
家に帰ったらドラえもんが「ワク ワク」しながらマンがを読んでいた。その本は「ガラスのカメ」であり、スネ夫から以前に借りた本でもあった。でかいこといった手前、のび太は「もうおもてを歩かない。ウワア~」と泣き崩れた。
それを見て、ドラえもんはひみつ道具『自動返送荷札』を出し、この荷札をつけて自動的に持ち主の家に帰る手はずを取っていた。
荷札をつけて、「ポイ」と窓から道にすてると、最初買い物かごをさげた奥さんが拾い、次に学生さん、最後はイヌがくわえて、スネ夫の家の前に運んでくれた。それをスネ夫のママが拾い、本棚にちゃんともどしている。
しばらくすると、スネ夫がジャイアンを連れて、「思いだしたぞっ! 最後にかしたのは、のび太だったぞ!!」と詰め寄ってきた。
のび太が「人をうたがう前に、もっとよく本だなを調べてみたら?」、「本だななら何べんもさがしたよ!!」、「ねんにはねんをいれて、もう一度!!」、「もしも見つからなかったら…」となり、ジャイアンは二人のそれに「命はないものと思え!」を付け加えた。
玄関で、「おおい、スネ夫みつかったか?」と呼びかけると、ママが出てきて「すねちゃまは、きゅうにおなかがいたくなったざます。タケシさんにこのマンガをと…」差し出した。ほっとして家に帰ると、先ほど荷札をつけて出したバックがまだ届いていないという、電話が太田さんからパパにかかってきた。
ひみつ道具『ついせきアロー』で跡をたどると、太田さんの家を通り過ぎてとなりの家へ入っていった。ドラえもんとのび太が「ゴルフバッグがとどいたでしょ。あれは太田さんのだから返してよ!!」と怒鳴ってしまった。まもなく、太田さんがお隣さんから借りていたということがわかって、二人は大恥をかいてしまった。
[S1443・A3410・048410]