一発逆転ばくだん[★★]
[初出誌] 『一発逆転ばくだん』、「小学四年生」1984年7月号、10頁、70コマ
[単行本] 『一発逆転ばくだん』、「てんとう虫コミックス ドラえもんプラス第3巻」2005年10月25日 初版第1刷発行、10頁、70コマ
[大全集] 『一発逆転ばくだん』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 14」2011年4月29日 初版第1刷発行、10頁、70コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概] ジャイアンツが九回の裏になっても六点差で負けていたので、パパのイライラは爆発寸前であった。ドラえもんがひみつ道具『一発逆転ばくだん』をポンと爆発させると、巨人軍はホームランの連続で、奇跡の逆転勝利を果たした。ドラえもんは、調子に乗って乱用するため、のび太にはこの爆弾を一個しか与えなかった。
のび太はその一個の爆弾を「ポカ」と爆発させ、チョロとネズミを出した。のび太の頭の上に避難したドラえもんは爆弾をみんなやるからと言い張ると、のび太は「それ、まずいんじゃない? ぼくはろくなことしないから」と茶化すと、立場が完全に逆転して、「そんなこといわないで、もらってもらって」泣いて頼まれた。
いつもほえてかみつくイヌに、爆弾を投げ付けると、のび太がイヌにかみつくことになった。しずちゃんの家に遊びに行くと、今勉強しているからと断られたので、爆弾を投げると、変な顔がのぞいたという理由で、ママが帰るまで遊んでいってと大歓迎された。
スネ夫が広場でラジコンヘリを飛ばしていたので、貸してと頼むと、いつものように、「なにをいうんだ、のび太のくせにずうずうしい」との返事であった。爆弾を投げると、ラジコンヘリは近くの家の窓をガチャンと割り、スネ夫はコントローラーを置いて逃げて帰ってしまった。
ラジコンヘリを取りに入る前に、爆弾をあらかじめ爆発させて、窓を開けると、神成さんが出刃包丁でどろぼうに脅迫されていた。のび太がどろぼうと叫ぶと、どろぼうは窓から逃げ出し、神成さんに感謝されながら、ラジコンヘリを返してもらうことができた。
広場でラジコンヘリを飛ばしていると、ジャイアンが貸せと強引に奪いにきたので、アカンベーをすると、ジャイアンが追い掛けてきた。爆弾を投げ付けると、ジャイアンはのび太を追い越し、先ほど神成さんの家に入ったどろぼうを追い掛けることになった。
ジャイアンがそのどろぼうにつかまり、「ボカ ボカ」殴られている時に、警官を呼んだので、どろぼうは逮捕された。
爆弾は残りの一個になってしまった。毎週楽しみに見ているテレビの『宇宙探偵サラバ』の始まる時間であるので、大急ぎで家に帰った。今週の宇宙怪物をやっつけるシーンに間に合ったが、ツルリと滑って、テレビの前で爆弾を爆発させてしまった。
テレビでは宇宙怪物が逆転し、「主人公がやられたので、宇宙探偵サラバは今週でおしまいです」というナレーションが流れた。テレビを見ていたドラえもんは涙をこぼしながら、「なんてことしてくれた!!」と嘆き悲しんでいた。
[S1440・B0307・048407]