海坊主がつれた[★★]

[初出誌] 『みせかけつり針』、「小学四年生」19838月号、10頁、67コマ

[単行本]  『海坊主がつれた!』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第31巻」1984825日 初版第1刷発行、10頁、67コマ

[大全集] 『海坊主がつれた!』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 132011430日 初版第1刷発行、10頁、67コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『みせかけつり針』が『海坊主がつれた!』に変更

 

[梗概] パパの友だちで、釣り自慢の男が四十六センチのイシダイの魚拓を見たくもないのに、見せにやってくるので、パパはイライラしていた。

 

  のび太にはパパの気持ちがよくわかるので、ドラえもんにひみつ道具『みせかけつり針』を出してもらった。「この針に魚がかかると、細胞をふくらませて何倍もの大きさにみせかける」ことのできる道具である。

 

 パパの友だちがやってきたので、ドラえもんとのび太はスネ夫の池の魚をこの針で釣り、一瞬に魚拓をつくることのできるひみつ道具『瞬間魚拓用紙』を使って、大きなコイの魚拓を作って釣り自慢を仰天させている。

 

 完敗した釣り自慢はパパに今度の日曜日、どっちが大物を釣り上げるかどうかの戦いを申しこんできた。その日になると、釣り自慢は次から次へと魚を釣り上げた。パパは「数より大きさの勝負だろ」と高をくくっていた。

 

  海の中では、予想通りの結果になっていたので、ドラえもんは針をとりかえ、ついでに魚もつけて、釣り上げる工作をしていた。倍率をまちがえて十倍にしたため、三メートル以上のイシダイを釣り上げそうになった。

 

 のび太は海上から、「今倍率をさげるからね。針をはずしたらしぼむから、みせびらかしたあとすぐににがしてね」とパパに告げて、海に潜った。

 

  ドラえもんは「水の中はダイヤルがすべってなかなか…」と愚痴っていると、針がドラえもんの頭に「ピタ」と吸い付いてしまった。パパが釣れたと思って「グ・グン」と引っ張ると、巨大な海坊主が海面に現れてきた。

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