しりとり変身カプセル [★★]
[初出誌] 『しりとり変身カプセル』、「小学四年生」1983年3月号、11頁、82コマ
[単行本] 『しりとり変身カプセル』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第28巻」1983年8月25日 初版第1刷発行、11頁、82コマ
[大全集] 『しりとり変身カプセル』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 12」2011年3月30日 初版第1刷発行、11頁、82コマ
【初出誌vs.大全集】
変更なし
[梗概]しずちゃんの描いた天馬(ペガサス)をのび太はハネ馬と言ったので、スネ夫にゲラゲラ笑われ、しずちゃんからもビックリされてしまった。
しずちゃんが「まっ白な天馬に乗って、青い空をどこまでも飛んでいく」という夢を語ると、スネ夫はその夢の半分を、パパの友だちの牧場にいるまっ白いペガサスという馬に乗せてあげることで、実現させてあげると語っていた。
すると、それに対抗して、のび太は「そんなのつまらない。どうせなら本物のペガサスに乗せてあげる」と宣言してしまった。
ドラえもんに頼めばなんとかなると思って家に帰ると、ドラえもんは天井のネズミを、ネコに変身して脅かしていた。変身の件で天馬の話をすると、ひみつ道具『しりとり変身カプセル』を出してくれた。
ドラえもんは目を開けて最初に見たものドアにまず変身し、アサガオ、オカネ、ネコ、さらに、コンコルド、ドラえもんに戻ったのである。気をつかなければいけないのは、変身して十分たつとからだが光り始め、十秒以内に別のものにかわらないと、永久に戻れないというものである。
スネ夫から、天馬を借りることができたかという電話がかかってきたので、もうすぐできるからと言って電話を切ってしまった。練習のため、エンピツを見て、次にツバキになり、切手から天馬になればいいと思った。目を閉じてカプセルを飲むと、突然目の前にママが現れ、買い物を頼まれそうになった。
予定がくるってママになると、スネ夫が「天馬にのりにきたぞ」とやってきた。ママの姿で、「かならずのせるから、家でまってろ」と怒鳴ったので、同行したしずちゃんも何が何だかわからず、スネ夫とともに玄関から飛び出している。
からだが光り始めたので、「マ…、マ…、マントヒヒ!」と変身し、ヒダリテからテンマに変身することができた。しずちゃんの家まで「ヨタヨタ」飛んでいくと、しずちゃんのママからスネ夫のところへ遊びに行っていると聞いたので、「お~い、天馬がきたよ~」とスネ夫に声を掛けると、からだが光り出したので、マメにパッと変身した。
玄関から出てきたスネ夫に「ギュ」と踏みつぶされてしまったので、再度、メダカ、モンペ、ペガサスに変身して、スネ夫としずちゃんを捜し当て、しずちゃんに乗ってもらうことができた。
しずちゃんも乗りながら「あまりかっこよくないわね」と話していた。空中を乗り回していると、「ワッ、なんだ。あのぶかっこうな馬。天馬というよりトンマだ」と野次られ、「アハハ、アハハ、ゲラゲラ」と笑われてしまったので、顔を赤らめたしずちゃんから「もういいからおろして」と言われてしまった。
「せっかく苦心したのに」と思ったが、約束を守ったからいいやと結論づけて、家に帰ってのび太に戻ろうとした。ドラえもんがタイムマシンで帰ってくると、ママが「キャーッ」と叫びながら、「げんげ、げんかんに。ゴ、ゴ、ゴジラ…」とドラえもんに知らせにやってきた。
玄関前で、のび太はペガサスから十四個のしりとりを続け、ゴジラになったと訴え、「どうしてもノビタにもどらないんだよォ」と涙を流して嘆いていた。
[S1249・A2801・048303]