ポラマップスコープとポラマップ地図[★★★]

[初出誌] 『「ポラマップスコープ」と「ポラマップ地図」……』、「小学四年生」19815月号、10頁、63コマ

[単行本]  ポラマップスコープとポラマップ地図』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第27巻」1983425日 初版第1刷発行、11頁、74コマ

[大全集] 『ポラマップスコープとポラマップ地図』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 1120101130日 初版第1刷発行、11頁、74コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「文字なし」コマ挿入[358(5)]

「文字なし」コマ挿入[358(6)]

「そーなんだ」が「そうなんだよ」に変更[359(4)]

「あ、あ、あぶない!」コマ挿入[360(5)]

 

「あれ?山が」コマ挿入[361(4)]

「どんどん低くなって……」コマ挿入[361(5)]

「あれっ、山が平らになった」削除[361(6)]

「ほう、気球がまた見つかたって」コマ挿入[361(8)]

 

「気球はぶじにとんでるらしい」が「ぶじに飛んでるらしい」に変更[361(9)]

「どのへんまで進んだかな」コマ挿入[362(2)]

「巨大なタツマキが発生しているので、つい落のうたがいもあり……」コマ挿入[362(4)]

 

「まだ見つからないの。早くしないと乗組員があぶない」、「せきたてるなよ」コマ挿入[362(6)]

「いよいよのび太とドラえもんに」、「ゲンコツ百発!!」コマ挿入[364(1)]

「明るいニュースをおつたえします」コマ挿入[364(2)]

 

[梗概] テレビのニュースでは、気球による世界一周の冒険が、シリアのベイルートから始まったと報道されていた。その気球がいまどのあたりを飛んでいるかを見るため、ドラえもんはひみつ道具『ポラマップスコープとポラマップ地図』を出している。

 

  「ポラマップ地図」のアフガニスタンあたりをこのスコープでのぞくと気球を見ることができた。スコープの二つのダイヤルで大小や角度を自由に調整できる。

 

 この地図とスコープで学校の裏山を見ると、ジャイアンが風船でつるした木の箱に乗り、スネ夫に押してもらって崖から飛び出そうとしていた。現場に行くと、負傷したジャイアンは「おれは命がけの実験で確かめた」ので、あの冒険はかならず失敗すると、自信を持って答えていた。

 

 のび太が「あれが実験だって」と問い詰めると、ジャイアンは「それじゃ、あの気球飛行が成功するかどうか、ゲンコツ百発かけようか」と言い出した。

 

 テレビのニュースで、気球はパキスタン北部で行方不明になったと報道していた。スコープで確認すると、世界の屋根と言われているあたりで、いまにも山にぶつかりそうになって飛行していた。

 

  空気が薄くて、気球はもっと高く上がれないので、ドラえもんはひみつ道具『地球消しゴム』で「ゴシ ゴシ」と地図をこすると、山が「ドン ドン」低くなり、山を越えて進むことができた。気球が通りすぎたあと、ドラえもんは『地球エンピツ』でまた山を描いている。

 

 巨大竜巻が発生して、巻き込まれた気球はチベット高原で行方不明になったので、スコープでのぞくと気球が破れて、ガスが抜けていることがわかった。

 

  スコープにひみつ道具「タイムふろしき」をつめて、発射すると、ふろしきが気球に被さったので、テレビで、アナウンサーが、行方不明の気球が無事な姿を見せ、中国の空を飛び続け、やがて日本にもやってくるでしょうと伝えていた。

 

 ドカンのある広場で、上空を飛び続ける気球を見ながら、ジャイアンはドラえもんやのび太に「いやあ、世界一周はまだまだだけど…、どうだろ、ゲンコツ十発にしないか」と、交渉を始め出した。

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