ドラキュラセット[★★]
[初出誌] 『ドラキュラセット』、「小学四年生」1979年12月号、10頁、68コマ
[単行本] 『ドラキュラセット』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第21巻」1981年5月25日 初版第1刷発行、10頁、71コマ
[大全集] 『ドラキュラセット』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 9」2010年8月30日 初版第1刷発行、10頁、71コマ
【初出誌vs.大全集】
「変身したドラキュラ伯だったのだ」が「変身したドラキュラ伯爵だったのだ」に変更[387(2)]
「脳ミソから記おくをすいとるんだよ」が「脳ミソから記憶を吸いとったんだ」に変更[390(8)]
「きのうはおもしろかったなあ、のび太が…」、「そうそうのび太が…………、なんだっけ」コマ挿入[393(5)]
「クルリ」コマ挿入[395(1)]
「ゲ・ゲッ」コマ挿入[395(2)]
「ゲ!!」削除[395(3)]
[梗概] スネ夫が「ドラキュラのするどいキバがのどもめがけて」、擬音語入りで「グサッ」と語りかけると、のび太ひとり「キャ」と叫んで飛び上ってしまった。さらに、「そらそら、のび太の後ろに!」と追い打ちをかけると、悲鳴もエスカレーションし、しずちゃんはじめみんなから「アハハハハハハ」と大笑いされている。
帰宅した時は、靴もはいていなかったので、ドラえもんからいくじなしと叱られてしまった。しばらくすると、しずちゃんが「クスクス」笑いながら、靴を持って来てくれた。
ドラえもんはひみつ道具である『ドラキュラセットのマントとキバ』を出してくれた。このセットを着ると、飛ぶことのできるドラキュラになり、血を吸うのではなく、脳ミソから記憶を吸い取ってくれる代物である。
ドラキュラになったのび太は閉った窓を開けることができるので、しずちゃんが「クス クス」ほほ笑みながらのび太のことを夢見ているので、「チュー」と吸い出している。スネ夫からも同じように吸い出すことができた。
ジャイアンはギョウザを食べてニンニクのにおいを「プン プン」させていたので、ドラキュラのび太もニンニクに弱く、一度「オエ~」となって墜落してしまった。歯を「ゴシ ゴシ」磨き、おしぼりで「ゴシ ゴシ」拭きとったあとに、記憶を吸い出すことに成功している。
学校ではいつものように廊下に立たされたので、ドラキュラのび太になって先生の記憶を吸い取り、早く教室に入りなさいと言わせている。スネ夫もジャイアンも昨日のおもしろいことを思い出すことができなかった。家に帰ると、ママが説教顔しているので、ドラキュラのび太になって、ママに「なんでもないわ!!」と言わせている。
どんな悪いことをしても、相手に忘れさせることができると、のび太がほざいているので、ドラえもんは止めさせて、そのセットを取り上げようとしたところ、ドアを閉められ「バアン」とドアに激突してしまった。
のび太はセットを返せ返せとうるさいので、ドラえもんがこのセットをぼくに貸したことを忘れさせようとした。ドラキュラのび太になって、記憶を吸い出そうとした時、振り向いたドラえもんの鼻には十字の絆創膏が貼られてあった。のび太ドラキュラも十字架に弱いので、「ゲッ・ゲッ」と驚いて廊下に墜落してしまった。
ドラえもんドラキュラはのび太からこのセットの記憶を吸い出してしまった。三時のおやつに、ドラえもんがお茶を飲みながら、どら焼きを大きな口を開けて食べていた。そのかたわらで、のび太は両腕を組んで、「なんかすご~く便利な道具をかりてたような気がするんだけど…」と思案に暮れていた。
[S0946・A2110・047912]