苦手タッチバトン[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『苦手タッチバトン』を握って誰かにタッチすると、苦手を二十四時間その人に移すことができるようになる。

 

【使用目的】 ドラえもんはネズミ年にネズミ嫌いを克服するために、この「苦手タッチバトン」を使って、二十四時間苦手をバトンタッチしようとしている。

 

【使用結果】 ドラえもんは「にが手タッチバンド」を出したが、のび太から「そんなごまかしではだめっ」と叱られてしまった。次ぎに、もうひとつのひみつ道具である『スパルタ式にが手こくふく錠』を出し、その効能を「のむと、にが手がいっそうこわくなって、死ぬ思いをしながらならしていく」と語り出した。

 

  すると、のび太が強引にこの錠をドラえもんに飲ませたので、怒り狂ったドラえもんは「にが手タッチバンド」でのび太にタッチした。

 

 のび郎おじさんが新年のあいさつにいらしたので、お年玉をもらえると喜び勇んで部屋に行くと、急にのび太の足がすくんでしまった。部屋の襖を開けると、のび太は「ネズミ!! ギャーッ」と絶叫して、走り去ってしまった。

 

  ネズミ年ののび郎おじさんを見ただけでも、すごい怖がりようである。のび太は根住(ネズミ)さんが来ても、ネズミ顔の若者に会っても、しずちゃんにハツカネズミを飼っていると聞いただけでも、気絶して、体を「ヒク ヒク」する有様であった。

 

 のび太も一つぐらい苦手があってもいいじゃないかという心境になり、押し入れで静かにきょう一日隠れて過ごすことにした。ドラえもんは面白いマンガを持ってきてくれたり、何か食べたいものがないかと親切に尋ねたりしてくれた。

 

  たくさんの年賀状が来たので、のび太に見せると、のび太は「ギャア~」と叫びながら、押し入れから飛び出してきた。干支のネズミがたくさんの年賀状に描かれていたためであった。その時、のび太の目は四重になり、髪はスネ夫のヘヤースタイルになってしまっていた。

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