ドリームプレーヤー[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『ドリームプレーヤー』にカセットを入れると、いろんな夢を見ることができる。

 

【使用目的】 のび太がお正月の夜、遅くまでテレビを見て次から次へとチャンネルを変えたので、ママからもう寝なさいと叱られてしまった。もっとテレビを見たいというと、ドラえもんは「ドリームプレーヤー」を出してくれた。

 

【使用結果】 「ドリームプレーヤー」のカセットには「SF、西部劇、時代劇、スリラー、メロドラマ、ドキュメント編」があった。

 

  ドラえもんがこれはきみに関係ないというので、のび太が尋ねると、「それは教訓編であり、とってもタメになる夢であるが、きみのいちばん嫌いなテープ」と決めつけるので、「かってに決めないでほしいな!」となり、そのテープを見ることになった。

 

 このプレーヤーを枕にして初夢を見ることにした。のび太が寝ていると、もうひとりの模範的のび太が現れ、「ぼくのいうとおりにしていれば、りっぱな少年になれるのだ」と言い出した。

 

「正月ぐらいゆっくりねむりたいよ」、「早起きは三文の得」、「ジョギングなんか」、「健全な精神は健全な身体に宿る」、「町内一周なんて。ぼくにはむり!」、「なせばなる」

 

  「お正月から勉強なんか」、「光陰矢のごとし、一寸の光陰軽んずべからず」、「もっとおもしろい夢にする」、「二兎を追う者は一兎をも得ず」と、とても教訓になるものであった。

 

 ピストルの得意なのび太はガンマンになって大活躍するため、「西部劇」を見ることにした。「ドキュン ドキュン バギ バギ バギュン」と悪漢を退け、「この町にぼくがいるかぎりひとりの無不法者もゆるさないぞ!」、「やっぱりのビーは強いなあ」となった。

 

  しかし、悪者が馬に乗って逃げて行ってしまったので、馬に乗れないのび太が馬に乗って追いかけると、途中で「ドタッ」と落馬してしまった。

 

 次に、「青春ドラマ」編を見ることにした。今回はラストシーンを見て、気に入ったら見ようとした。「のび太さん!!」、「わかってる! もうなにもいうな」、「さあみんな、あの夕日に向かってダッシュだ!!」、「お~い。みんなはやすぎるよォ」、「ステン や~めた!!」となった。

 

 「あれっ…。さめない。あっ、ドラえもん、この夢さまして」、「だめ。機械がこわれた」、「こわれた!?」、「きみはもう夢の中からぬけだせない」、「そんなのないよ~!! あ~っ、日が沈んじゃった!! ドラえも~ン」と泣き叫んでいた。

 

 「フ、フ、フ…」、「あれ? セットが変わった」、「やい、ノビー!!」、「さっきのおれいをしてやるぜ。バギュン バギュ バギュン」、「ワッ!!」と落下すると、目の前に模範的のび太が立ち、「なにごともしっかり目標をさだめることがだいじなんだ」、「いったいこの夢はなんなんだ!?」、「きみはず~っと教訓の夢をみつづけたんだよ」となった。

 

 目覚めるとドラえもんから「どうだった?」と尋ねられたので、のび太は「このつぎはあんまりためにならない夢をみたい」というのが精一杯であった。

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