天罰ムチ[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『天罰ムチ』は、「悪いことをした時、これをならすと、その罪の重さにふさわしいばつがあたええられる」というものである。その罰とは、ボールが当たるとか、猛犬に追い掛けられるとか、かあちゃんにビンタをくらうというものである。

 

【使用目的】 ジャイアンは猛獣で、ライオンだ、ゴリラだと、のび太が言い張り、ドラえもんも理屈の通じる相手じゃないと思っていたので、「天罰ムチ」を出している。

 

【使用結果】 スネ夫がジャイアンの前からコソコソ逃げるので、「おれはいま、機嫌が悪いんだと言いながら、スネ夫にメリコミパンチを食らわした。それを見ていた、ドラえもんが「天罰ムチ」をならすと、大工さんの担いでいた丸太がメリコミパンチのごとく、ジャイアンの顔にヒットした。

 

 ジャイアンがはる夫の本を強引に借りるので、はる夫は「ジャイアンに貸すと、二度と返らないから」と口にしてしまった。すると、「ゴチ」とゲンコツで頭を殴られた。のび太がムチをならすと、ジャイアンは石につまずいて本を、「ブブウ」ときた自動車の屋根に飛ばしてしまった。

 

 その本ははる夫の前で、車から振り落とされて返ってきた。ゲンコツ一発分のばつは、ジャイアンが蹴った石が電柱に「カン」とあたり、はね返ってジャイアンの頭を「ゴチ」と直撃した。

 

 しばらくすると、少しこりたジャイアンがおかしいなと思いながら家に帰ろうとしていた。のび太は「こまるな、しつけができないよ」と言いながら、「コロ コロ」と転がってきたボールを「ボン」と蹴って、ジャイアンのの頭に「ボカン」と命中している。

 

 ドラえもんから「ちょっとひどいんじゃない」ととがめられたが、のび太は「ジャイアンをおとなしくさせるためだ。町の平和のためにぎせいになってもらおう」と反論した。

 

 ボールを持った男の子を追いかけだしたので、ムチをならすと、ジャイアンは寝ていたイヌにつまずいて、追い回した距離と同じ距離だけイヌに追い回されることになった。

 

 「はらたつなあ!! も~」と八つ当たりを始めたので、ムチを鳴らし続けた。しばらくすると、ジャイアンは「ウ~…」と顔を真っ赤にして殴りかかろうとしたが、手を全くださなくなった。

 

 のび太はもうだいじょうぶだと思ったので、しずちゃんとスネ夫の目の前で、「まあ見てな」と言いながら、ジャイアンに両手で口を大きく開いて「ベ~」をした。しかし、のび太は「ボコ ボコ」に殴られてしまった。ドラえもんは「けっきょくジャイアンは、ライオンよりものおぼえが悪かったということか」という結論に達した。

[S09633A27015068110274]