天気決定表[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『天気決定表』に、将来の天気を書き込むとその通りの天気になる。

 

【使用目的】 のび太が夏休みに日記に天気を書くのを忘れてしまったので、ドラえもんに尋ねたがはっきり分からなかった。夏休みがまだ半分も残っているので、心配になったドラえもんは「天気決定表」を出している。

 

【使用結果】 「天気決定表」は未来の世界では、天候は気象庁が決めるため、そのときに使うものである。したがって、ドラえもんが天候を決めることには重い責任が伴うものであると、説明しているが、のび太は「スラ スラ スイ スイ」と気楽に、夏休みの分の天候を晴れ、曇り、雨の繰り返しで決めてしまった。

 

 のび太がアイスクリームを食べていると、天気表通りになったのでとても感激している。しかし、あまりきちんとしててもへんだから、三日間雨が降り続くように変更した。

 

  外に出ると、しずちゃんがボンヤリしていたのでその理由を尋ねると、春頃から予約していたキャンプに、きょうから二泊の予定で出掛けるのだけれども、雨が降り続くなんてあんまりだと泣き出してしまった。

 

なんとかするといって、効き目百パーセントのテルテル坊主を手渡した。すると、ジャイアンやスネ夫から「ばあか。いいとしして」と言われながら、「ハハハ フフフ」と大笑いされてしまった。早速、家に帰って、天気表を三日間快晴にしたので、あとでしずちゃんにとても感謝されることになった。

 

 ドカンのある広場で、水泳のことが話題になり、午後からプールへ行って競泳大会を開くことになった。のび太は午後から大雨になると主張するが、スネ夫などは天気予報じゃとうぶん降らないと反論している。このテルテル坊主で雨を降らせると宣言して、そのように天気表を変更している。

 

 スネ夫から朝早く、庭の草むしりのため、ほかにやりたいことができなくなるので、ぜひ、テルテル坊主で雨にしてくれと頼まれている。書き直すと、パパがクラブを新調して、楽しみにしているゴルフが雨のため、できなくなるので、スネ夫には悪いと思いながら、再度書き直した」。

 

その日は天気へのリクエストが次から次へと殺到した。しずちゃんからはお天気続きで、お庭の草花がしおれちゃってかわいそうと、ジャイアンからはお天気にしろ、野球があるんだと、キツネ顔の男の子からは店のカサが売れなくてこまっているから、雨を降らせろなどというものであった。

 

 抗議のため家の前の集まった子どもたちに対して、のび太は「みんなでジャンケンしてくれないかな」と頼んでいる。すると、「無責任だぞ! どっちが正しいか判断しろ。晴れだ! 雨だ!」と収拾のつかない状況になってしまった。家の中に逃げ帰っても、玄関を「ドン ドン」叩く音がしばらく続いた。

 

 のび太が庭で天気表を燃やしているのを見て、満足そうな顔をしたドラえもんは「お天気を自然にまかせることにしたの?」と尋ねると、のび太は「毎日、日記をつけるほうが、よっぽど気がらくだ」と答えている。

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