ドライブはそうじ機に乗って[★★]

[初出誌] 『無生物さいみんメガフォン』、「小学四年生」19783月号、10頁、63コマ

[単行本]  『ドライブはそうじ機に乗って』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第18巻」1980125日 初版第1刷発行、10頁、66コマ

[大全集] 『ドライブはそうじ機に乗って』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 72010428日 初版第1刷発行、10頁、66コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『無生物さいみんメガフォン』が『ドライブはそうじ機に乗って』に変更

 「ドダ」コマ挿入[329(6)]

「ブロロ…」コマ挿入[330(4)]

「ほんとにスーパーカーに乗ってる気になってきたよ」コマ挿入[330(6)]

 

[梗概] スネ吉兄さんの買ったスーパーカーにみんなは乗せてもらうことになった。いつものようにのび太ひとり、はみ出してしまった。家に帰って、読もうとしたまんがはママに捨てられ、『えらい人の話』はぜんぜん面白くなく、テレビで催眠術を見ていると、いいところでテレビが故障してしまった。

 

 のび太がテレビを「ガン ガン ガン」と足で蹴っているので、ドラえもんが「なにをかんしゃくおこしてんだ」と尋ねた。

 

  すると、のび太は「スーパーカーにものれず、まんがもよめず、テレビもみれなくて?」と話し終えると、両手で顔をおおって、「神さまはぼくをみはなした、ウ、ウ…」と泣きだした。大げさだと思ったが、ドラえもんはひみつ道具『無生物さいみんメガフォン』を出している。

 

 このメガフォンを使うと、考える力のないただの石ころにも催眠術をかけることができる。ママの鏡台に、「きみはテレビだ…、テレビだ…」と呼び掛けると、のび太は先ほどのテレビの続きを見ることができた。

 

  のび太がこのメガフォンを使って、『野口英世』という本に、「きみはまんがの本だ」と呼び掛けると、「ブヒャハハハ。すっごくおもしろくなってる」と笑い転げて読むことができるようになった。

 

 自分の机に、「ピアノだ、ピアノだ」と呼び掛けると、のび太は「ジャン ジャン ジャカ ジャカ」と『ネコふんじゃた』という曲を楽しく演奏することができた。のび太のママが「うるさいわねっ。近所めいわくでしょ!」と怒鳴って二階へ上がってきたので、のび太は窓に「一階だ、一階だ」と呼びかけて、庭に脱出している。

 

  のび太は階段に、「エスカレーターだ、トランポリンだ、空とぶじゅうたんだ」と呼び掛けたので、ママは階段を下りることもできず、「ポン ドサ」と押し入れまで吹っ飛ばされ、座布団に乗って「キャア キャア」騒ぐことになった。

 

 ちょっとやりすぎたので、掃除機にスーパーカーと呼び掛けて、遠くへ逃げ出そうとした。こんなのに乗っていたらみんなに笑われると思ったが、みんなから指をさされて、かっこいいスパーカーだと称賛された。

 

  目の前をスネ吉兄さんの運転するスーパーカーが走っていたので、ゴミを集める車だと呼び掛けると、「キン コン カン」とオルゴールが鳴りだしてストップした。すると、近所の奥さんがこの車にドンドンとゴミを捨てだした。

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