立ちユメぼう[★★★]

[初出誌] 『立ちユメぼう』、「小学四年生」19781月号、10頁、60コマ

[単行本]  『立ちユメぼう』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第16巻」1979125日 初版第1刷発行、10頁、60コマ

[大全集] 『立ちユメぼう』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 72010428日 初版第1刷発行、10頁、60コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「ちょうどいい。はつユメをみたいなとおもってたとこなんだ」が「ちょうどいい。楽しいユメを見たいなと思ってたとこなんだ」に変更[301(8)]

 

[梗概] ドラえもんは「実際のできごとをユメになおしてみる」ことのできるひみつ道具『立ちユメぼう』を被って、楽しそうに夢を見て遊んでいた。のび太がこの帽子を被ると、「ダイヤルがかわいそうなユメ」に合っていたので、「ポワン ポワ~ン」となって、部屋が急にぼろっちくなり、パパは失業中で、ママは病気で寝たり起きたりという境遇になってしまった。

 

 ママが「パパがね、トランプでもしないかって」と語りかけると、のび太には「パパがね、トラックにひかれて…」と聞こえるので、パパの昼寝しているところへ行って、「ガク ガク」揺すりながら、「ぼくらをのこして、なぜ死んだ」と泣き叫んでいる。

 

  そのため、ママから「えんぎでもないこといわないで!」とお目玉をくらうことになった。

 

 ユメの選択を誤ったので、今度は冒険物のゆめを選択した。その冒険は大魔境を舞台にし、のび太がすごく強く、怪物と戦いながら、最後には宝物を見つけるというものである。のび太がこの帽子を被ると、三日月の出たものすごい魔境でのび太は愛犬ドラとふたりでいると言いだしたので、ドラえもんは腹を立てて部屋を出て行ってしまった。

 

 外に出ると、怪獣が「ドドドド」と突進してきたので、サッと身をかわしている。その怪獣は実際自動車であった。広場では妖精が羽根を持ってチョウと戯れていたので、仲間に入れてもらうと、なぜかスミをつけられてしまった。

 

  しずちゃんと羽子板をして負けたためであった。空には怪物につかまり、縄でつながれて泣いているタコが舞っているので、助けるために縄を「プツ」と切ってしまった。すると、「なにをしやがる」と「バカ スカ」と殴られ、主人公のピンチになってしまった。

 

 そこへ、忠犬ドラが助けにやってきてくれた。ドラえもんがそろそろ目をさましたらと忠告すると、まだ、宝を探していないから、「ノウ」と言われた。宝を探すのは忠犬ドラの役目であるといわれたので、宝のでそうなところをあっちこっち探して、スコップでのび太に掘ってもらった。

 

どこを掘っても宝が出てこないので、のび太が「はっきりしてくれよっ」と怒鳴っているところへ、のび郎おじさんがやってきてお年玉をくれた。「でた! 何億円の宝物!」と大喜びしていると、目が覚めてしまった。

 

のび太が「なんだたったの一万円…」と嘆くので、ドラえもんは「シーッ! ユメとほんとをゴッチャにするな!」と叱りつけている。

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