ロケットそうじゅうくんれん機[★★]
[初出誌] 『ロケットそうじゅうくんれん機』、「小学四年生」1977年3月号、8頁、53コマ
[単行本] 『ロケットそうじゅうくんれん機』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第13巻」1977年4月25日 初版第1刷発行、9頁、59コマ
[大全集] 『ロケットそうじゅうくんれん機』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 6」2010年3月30日 初版第1刷発行、9頁、59コマ
【初出誌vs.大全集】
「円盤がこわれると、このそうじゅう装置も大爆発するんだぞ!」コマ挿入[327(4)]
「思いきり低空飛行をやってみよう」コマ挿入[328(3)]
「グウン」コマ挿入[328(4)]
「かっこいい!」「スピード出しすぎてぶつけるよ」コマ挿入[328(5)]
「パッ」コマ挿入[328(6)]
「文字なし」コマ挿入[329(7)]
「ザザア」挿入[329(8)]
[梗概] のび太は『大宇宙の冒険』という本を、「ムフ ムフ ウーロ ウー フー」と興奮しながら読んでいた。ドラえもんは「まずい」と思い、「ソロリ ソロリ」と部屋から出ようとすると、「ねえ、ドラえもん」と呼び止められてしまった。
のび太が「宇宙へ…」と言いかけると、ドラえもんは「いきたいからロケットをだせなんて、いってもだめっ」と断固拒絶し、さらに、「宇宙探検なんて、きみみたいななまけもののおっちょこちょいのいくじなしには、とてもむりなんだよ」とエスカレートしてしまった。
のび太の抗議のあかしである、壁に向かって座りだしたので、ドラえもんは「ごめん。いいすぎた。わるかった」と謝り、のび太を驚かせるひみつ道具『ロケットそうじゅうくんれん機』を取り出している。
この機械は一種のシミュレーターであり、「ここにすわってそうじゅうそうちをいじると、宇宙探検の気分になれる」というものである。この機械で操縦すると、横にある円盤が「スウ」と飛び上がって発進し、「円盤の窓からみたけしきが、宇宙のけしきになってスクリーンにうつる」
円盤が室内の壁にぶつかりそうになったので、左に旋回して、ドアから階段を下りだしたが、スクリーンにはまるで宇宙旅行しているように見えた。のび太が運転するようになると、窓を「ガチャン」と破って、外に飛び出した。
乱暴な運転を注意された後、高度を上げると、スクリーンには、山の上にいる怪獣が映った。実際は、屋根の上の野良猫のクロであったが。
思いっきり低空飛行を試みると、「パッ」と暗くなって、スクリーンに何も映らなくなった。スネ夫がバケツで円盤を閉じ込め、UFOをテレビ局へ持って行くか、新聞社にするか思案していた。
ドラえもんが「ブラックホールに落ちたんだ。アクセルをいっぱいふかして脱出しろ」と命令すると、「ババババ ボカン」となって、スネ夫の押さえるバケツから脱出することに成功した。
山の洞窟を探検すると、湖の中から「ザザア」と怪獣が出現した。入浴中のしずちゃんに「バシャ バシャ」とお湯をかけられたので、「おこりっぱい怪獣だ」といって逃げている。別の洞窟に入ってみると、「ドカン」というものすごい音がしたので、ドラえもんは「なにか事故にあって、円盤がこわれたらしい」と思った。
家で、ジャイアンが右手にはえたたきを持って、「へんな虫がきたと思ってたたいたが…、いったいこりゃなんだ」と不思議そうに見ていた。
[S0648・A1312・047703]