ドンブラ粉[★★]

[初出誌] 『どんぶら粉』、「小学四年生」19767月号、8頁、55コマ

[単行本]  『ドンブラ粉』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第12巻」19761225日 初版第1刷発行、9頁、63コマ

[大全集] 『ドンブラ粉』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 62010330日 初版第1刷発行、9頁、63コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「まげるなというのに」、「大きく水をかく!!」、「ひざ!ひざ!」コマ挿入[257(5)]

「そんなにガミガミいうなら自分がやってみせろ」、「きみのためだぞ」コマ挿入[257(6)]

 

「文字なし」コマ挿入[258(6)]

「どうかなさいまして?」、「? ?」コマ挿入[258(7)]

「パタ パタ」、「おくさま! しっかりなさって!」コマ挿入[259(1)]

「ポチャ」、「ブク ブク」コマ挿入[259(2)]

 

「ガン」が「ガアン」に変更[260(5)]

「セーフ……あれ?」が「セーフ……」に変更[260(8)]

「あれ?」コマ挿入[261(1)]

「あ、あれ?」「サッ」コマ挿入 [261(2)]

 

[梗概]  のび太はスネ夫やジャイアンにプールに誘われても、こそこそ逃げ回っていた。のび太にとって夏はきらいな季節であり、二人は泳げないの知っていてわざと誘い、のび太がプールで慌てるのを見て、おもしろがる魂胆であることをよく知っていた。

 

  ドラえもんが練習すればいいといっても、「いいんだ、ぼくは一生かなづちでとおすんだ。人間が魚のまねするなんてくだらないよ」と言い出す始末であった。

 

 ドラえもんがひみつ道具『ドンブラ粉』を出し、こっそり「パタ パタ」と背中に塗ると、のび太は畳の上で「ズブ ズブ」と沈み、「わあ、おぼれるっ」と叫ぶので、浮き輪を投げてもらっている。粉のついたからだが周りを水みたいにするので、水より浮きやすくなる。

 

  ドラえもんはまずバタ足から指導し、ひざをまげない、しりがういている、手足の動きが小さい、こんじょうが足りないぞと、特訓もどんどんとエスカレートしていった。

 

 しばらくすると、ドラえもんはうるさいので、のび太は畳の下に潜り、床から「ポチャ」と地面に飛び込み、「ブク ブク」と地面の中を泳いで外に出ることにした。しずちゃんの家の前まで泳いだので、潜って顔を出すと、しずちゃんが入っている浴室であったので、「キャア」と叫ばれてしまった。

 

 広場に行くと、みんなが野球をしており、スネ夫が「ガアン」と打つとヒットになりそうだったので、のび太は地面の中からベースを動かすと、タッチアウトになってしまった。ジャイアンから「ぎゃくてんのチャンスをつぶしやがって」とバットで頭を殴られている。

 

ピッチャーのジャイアンが「エラーなんかしたやつは、ころしてやるから」と脅していた。そこで、のび太はピッチャーフライを捕ろうとしたジャイアンの足をつかんだため、ジャイアンは前に「ポトリ」と落としてしまった。

 

その上、のび太が地中から「ジャイアンのへたくそ」と叫んだので、ジャイアンはバットを持って味方を殴ろうとし出した。しかし、珍しくみんなが一致団結してジャイアンと戦ったため、試合はめちゃくちゃになってしまった。

 

 のび太はずっと泳ぎっぱなしであったので、手足が動かなくなり、「ドラえもん」と叫びながら、「ブク ブク」と沈み出した。ドラえもんはスコップで地面を掘りながら、「ドンブラ粉でおぼれると、たすけるのがたいへんなんだから」と愚痴をこぼしていた。

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