地球下車マシン[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『地球下車マシン』は自転している地球から、下車する機械である。

 

【使用目的】 のび太はスネ夫から今年もスキーに誘うと、居留守を使うと言われてしまった。ドラえもんからくやしくないのかと言われても、最初は「たかがスキーじゃないか」と強がりを言っていたが、心底くやしさで一杯であった。それを察して、ドラえもんは「地球下車マシン」を出している。

 

【使用結果】 「地球下車マシン」を使うと、地球の自転を利用して、スキーをはいて立っているだけで、滑っているように見えるものである。

 

  のび太が滑りに行ったゲレンデは東に向いていたので、のび太はゲレンデを滑り上がることができ、降りる時は普通に滑ればよかったけれども、そんなことやりたくないといいながら、スキーを担いで降りた。のび太の人気は絶大で、五時間も滑ることになった。

 

 マシンのダイヤルがグラグラになっていたので、普通に歩いていても西へ流されだした。なんとかしないと思って、いじくっているとダイヤルがすっぽ抜けてしまった。走っても追いつかなくなり、「ツルッ ギヤッ ドシン ズル ズル ビュッ ザ・ザッ…」となり、へたするとこのまま果てしなく西へ流されそうになった。

 

 のび太は「あの角を右にまがって塀づたいに進んで…、角からすばやく反対側の塀にとりついて、電柱に飛び移れば、うちの東側へでられる」と思った。飛び移ろうとしたら、野良犬のクロにワンと吠えられたので、失敗して助けてと叫びながら、ドンドン西に流されていた。

 

 ドラえもんもタケコプターで追いかけていたが、「なんとかしてくれよォ」と叫ばれても、「ま、いいじゃない。二十四時間たったらひとまわりして帰ってこられるから」と冗談を言ったりしていた。

 

ドラえもんから「どうも、ふしぎなんだけど…。なんでズボンをぬがないの?」と言われたので、「ズボン」と脱ぐと、もうれつなスピードで西の空へとんでいく…」ことになった。家に帰ると、ママから「ズボンどうしたの!?」と尋ねられると、ドラえもんが代わりに「そろそろ、中国大陸に上陸するころかなあ」と答えている。

[S11733A35085068402040]