ぼく、桃太郎のなんなのさ [★★★]

[初出誌] 『その1 時間写真のなぞ』、「小学四年生」19759月号、7頁、50コマ

[単行本]  『その1 時間写真のなぞ』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第9巻」19751125日 初版第1刷発行、7頁、50コマ

[大全集] 『その1 時間写真のなぞ』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 52010130日 初版第1刷発行、7頁、50コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 変更なし

 

[梗概](話の前に、まずお知らせ)

 バケルくんは、別のマンガの主人公ですが、今回は、ドラえもんマンガにゲスト出演しています。バケルくんは、実は小さな人形で、カワルくんが宇宙人からもらったふしぎな人形です。

 

 カワルくんがバケル人形の鼻をチョッと押すと、その人形にのりうつり、大きくなって自由に動き回れるようになります。カワルくんの持っている人形家族はバケルくん、パパ、ママ、ユメ代とイヌです。

 

(その1 時間写真のなぞ)

 のび太は毎日「ゴロ ゴロ」昼寝をしていますが、夏休みも終わりに近づいてきました。ドラえもんは「はじめから計画的にやってれば、こんなことにならなかったんだぞ」と、よく言い聞かせてやるとつもりだった。

 

 しかい、今年はぜんぜん騒がないので、心配になり、のび太の部屋へ行くことにした。すると、のび太は大学生ののび太に頼んで、宿題をやってもらっている最中だった。

 

 大学生ののび太も「自分のことだからしかたがないや」と考え、のび太も「今年は計画的になまけていたんだ」とドラえもんに報告している。しかし、社会科の宿題だけは、この町の歴史をタイムマシンで、のび太自身が調べると語り出した。

 

 ドラえもんから「何年何月何日何時頃、この町のどこで何がおきたか、知ってでかけていくの?」と問われると、のび太は「知らないからいくんだよ」と答えている。すると、「百年の歴史を見るには、百年かけなくちゃ見きれない」と指摘されたので、のび太は真っ青になり、「なんとかしてえ」と泣きついている。

 

 結局、ドラえもんはのび太の宿題を手伝うことになり、ひみつ道具『タイムカメラ』を取り出し、時間をさかのぼりながら、カメラで写真をとり、付属の機器である現像機におくらせている。

 

見晴らしのいい丘の上から、「シュボ」とカメラを打ち上げ、もう十年と二ヶ月二十六日五時間七分前の写真を「カシャ カシャ」と撮影していた。すると、のび太が生まれた年の大火事が写真に写っていた。その後、ひと月ごとに一枚の割合で、「パラ  パラ パラ」と写真を送らせた。

 

六三七年前の写真を最後に、現像機も「コトン」とストップし、カメラも帰ってこなくなってしまった。写真を引き伸ばすと、637924日の日付になっており、桃太郎が日本一ののぼりを立て、キジとサルに宝ものを積んだ荷車を牽かせている姿が映し出された。

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