魂ステッキ[★★]
【道具解説】 ひみつ道具の『魂ステッキ』で触ったものすべてが、魂を持つことになる。そのため、粗末に扱えなくなる。
【使用目的】 のび太が古いマンガを処分され、「みんなものをそまつにすぎる!!」と泣いて訴えるので、珍しく感動したドラえもんは「魂ステッキ」を出している。
【使用結果】 押し入れに隠しておいた古い本に「魂ステッキ」で「チョン」と触れると、ママが捨てようとすると、「キャア キャー、すてられる~。キャー、キャー」と、たましいが大騒ぎして捨てられることはなかった。
のび太が「チョン」と触れた枝を、「ジャイアンあの枝をおってみな」と頼んだ。枝に触ると家主から「こら」と怒鳴られ、枝は「ビシッ」と折れ、ジャイアンは枝とともに落下して、気を失ってしまった。
「ほらね、むやみに枝をおったりしちゃいけないんだよ」と注意すると、目覚めたジャイアンは「おまえがやれといったんだ!!」と追いかけてきた。
タイムテレビで監視すると、カンをポイ捨てした男の子、ガラスを割ったケンちゃん、うちの前にタバコの吸い殻を捨てた人はみな、バッチリ注意されていた。「みんな気をつければ、いい町になるよ。
いいことしたあとは気持ちがいいな。ひるねでもしよう」とすると、「だめっ、宿題をすませるんだ。いつもわすれてたたされるんだ。こんなもち主をもってはずかしい」、「ノートのくせになまいきな!」とたたきつけると、「ワ~。のび太がいじめた。なんてざんこく…。だいたいのび太というやつは…。アホでグズでネクラで」と猛反発を食らった。
となりの部屋では、パパはザブトンとやり合っていた。「人をすわらせるのがきみのやく目だろ!!」、「きたないしりをのせるんというんだ。ハイがこぼれる」、「PU」とおならをすると、「失礼な!! ドシン」とパパは投げ飛ばされてしまった。
やっぱりもとに戻そうとしたが、ステッキはジャイアンに追っかけられた時、空き地においてきたことに気づいた。のび太が玄関から出ようとすると、足が重くて動かなくなり、「せっかくたましいをもったんだ。もとになんかもどさせないぞ!」とさからってきた。
どうして空き地へ行かなくちゃと思って外に出ると、「ヨロ ヨロ」として「バシャ」とドブに落こちてしまった。ドラえもんがタケコプターでステッキをみつけてもってきてくれたので、スイッチを「カチ」と切ることができた。
家ではパパは、ザブトンの前に立って、「なんとなくすわるのがわるいような気がするな」と腕を組んで考え込んでいた。ドラえもんはその姿を見て、「みんなそんなふうにものに思いやりをもてばいいんじゃないの」とアドバイスしていた。
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