ただ見セット[]

【道具解説】 ひみつ道具である『ただ見セット』の送信機をある場所に設置し、受信機を調整すると本、映画、スポーツの場面を、スクリーンに映してただで見ることができる。

 

【使用目的】 のび太はおもしろいマンガ『ドタバタくん』をスネ夫から見せてもらえなかったので、ドラえもんに相談することにした。すると、のび太以上にそのマンガをドラえもんが読みたかったので、すぐ「ただ見セット」を出してくれた。

 

【使用結果】 「ただ見セット」の送信機をジャイアンとスネ夫がマンガを読んでいた空き地にセットしておいたので、受信機の角度を調節してアップにすると、スクリーンに二人の読んでいるマンガのページが映し出された。

 

  ドラえもんとのび太は「ウシャ シャシャ ゲラゲラ グヘヘ ギャヒ ギャヒ」と、とてもおもしろく読むことができた。

 

 たくさんの送信機があったので、映画館、劇場、後楽園球場、国技館、武道場などに夜こっそり装着することにした。

 

  しずちゃんが『スタージョーズ』を見にいく予定だったが、どうしても切符が買えなくてがっかりしていたので、テアトルのび太の前売り券「スタージョーズ」を、「かならずすわってみられる」と言いながら手渡している。受け取ったしずちゃんはなんのことかよくわからず、ポカーンとしていた。

 

 ジャイアンはプロ野球が飯より好きであったが、テレビ中継が少ないとこぼしていたので、のび太は後楽園球場の試合なら一回十円、定期なら一年間百円で見ることができると交渉している。

 

  夜になったので、ひみつ道具『通りぬけフープ』を使って、「スタージョーズ」を上映している映画館と後楽園球場のネット裏と外野席のいくつかに機械をセットしている。

 

 のび太の家で「スタージョーズ」の上映会を開くので、しずちゃんだけでなく、ジャイアンもスネ夫もやってきた。機械のスイッチを「パチ」と押しても映らないので、ドラえもんの悪い予感が的中してしまった。

 

  映画館では、ドラえもんが「送信機と受信機をまちがえたのでは…」とうろたえているシーンが、スクリーンいっぱいに映し出されていた。

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