宝探しごっこセット[]

【道具解説】 ひみつ道具である『宝探しごっこセット』は、プラスティックの宝石に入った宝箱、どこへでも飛んで行けるロケット、宝箱から切り離されて帰ってくる超小型ロケット、隠し場所を書いた地図で構成されている。

 

【使用目的】 のび太は『どくろ山のたから』の本で、倉の中に古い地図を見つけたという個所を読んで、物置の中から古い地図を発見しようとした。なにも見つけることができず、空を仰いで、夢のない世の中だなあと呟いていたので、ドラえもんは「宝探しごっこセット」を取り出してくれた。

 

【使用結果】 ジャイアンから電話がかかってきて、八つ神山へハイキングに出掛けるから、行かないかという誘いであった。のび太は宝さがしのほうがおもしろかったので、断っている。

 

  前に野比家の庭から打ち上げた「宝探しごっこセット」のロケットが戻ってきたので、メモを調べると、「死神山のどくろが見つめる一本杉のねもとにうめてある」と書かれてあった。

 

 死神山を日本分県地図で調べても、ママや先生に聞いても、全くわからなかったので、とうとう、のび太は「こんなくだらないあそびより、八つ神山へハイキングにいけばよかった」とやけくそになって泣き叫びだした。

 

  ドラえもんの頭を悩ましていた謎が突然、ある考えが閃いて、解決することができた。死神(しにがみ)とは、四と二に分けることができ、その二つの数字を掛けると八になり、その謎の場所は八つ神山であることが判明した。

 

 「どこでもドア」を使って、八つ神山に到着し、「どくろがみつめる一本杉」を探し始めたが、どこにもそれらしいものを見つけることができなかった。山の中で出会ったひとりの男性から「どくろ岩」がなかったかと尋ねられてので、自分たち以外にも宝を探している人がいることを知って、ふたりは驚いている。

 

  「どこでもドア」から、ママの「のびちゃんごはんよう」と声が聞こえてきたので、ひとまず帰って食事をすることにした。

 

 再度出掛けると、ハイキングに来ていたジャイアンとスネ夫に出会ったので、ドラえもんとのび太は走って姿を消している。土地の人に聞いても、どくろ岩に関しては、それらしい情報を手に入れることができなかった。前に会った人も、土地の人にどくろ岩のことを尋ねているので、二人は焦りだした。

 

ひとりの男の子に出会ったので、「どくろを見なかった?」と尋ねると、「みたよ」という返事だったので、連れて行ってもらうと学校であり、その校長先生の鼻についていた「ホクロ」を紹介された。ガックリとしていると、目の前に理科室があったので、中をのぞくと、人体の骨の標本があり、これが「どくろ」であることがわかった。

 

 「どくろが、山の上の一本杉を見つめている」というメモと、同じ光景を目にすることができた。急いで一本杉のところへ走っていくと、何度も出会ったおじさんが古道具屋で買った昔の巻物に、三百年前にここに宝を埋めたと書いてあったので、盛んに「ザック ザック」と掘っていた。

 

 横取りされないため、お互いに「ザック ザック ザック」と掘っていると、ハイキングに来ていたジャイアンとスネ夫がやってきたので、宝さがしに加わってもらった。

 

  スコップで「ザック ザック」掘っていたら、ジャイアンが「ガチ」と当てて、箱を掘り出したが、のび太は「ちがう! こんなきたないはこじゃないよ。もっとしっかりさがしてよ」と、その箱を投げ捨ててしまった。投げ捨てた箱がおじさんの頭を直撃してしまった。

 

 ドラえもんたちが掘り進むと「ガチン」という音がして、例の箱を発見することができた。しかし、箱の中身がプラスチックであったので、ジャイアンとスネ夫はガッカリしていた。その横で、古い箱をあけたおじさんは「わあい、大ばん小ばんがザックザク」と歓声を上げていた。

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